全国大学生活協同組合連合会は2021年3月1日、学生生活実態調査の結果を公表しました。それによると、2020年調査に比べ「学生生活充実度」等の各種数値は回復したものの、2019年調査(コロナ以前)の水準までは戻っていないことがわかりました。

そこで今回はこの調査結果を詳しくみていきます。

仕送り「5~10万円未満」34.3%

下宿生の「収入合計」は12万5280円。前年から3030円増加したものの、コロナ禍前の2019年からは4580円少ない結果となりました。

【出典】全国大学生活協同組合連合会「第57回学生生活実態調査」

費目別では「仕送り」が7万1880円で前年から1470円増加(2019年▲930円)したものの、仕送り「0円」の下宿生は全体の7.5%(前年▲1.1ポイント)、「5~10万円未満」34.3%(前年+1.7ポイント)。引き続き、仕送り状況の厳しさがわかります。

「アルバイト」は2万9130円で前年から2770円増加しましたが、2019年からは4470円少なくなりました。収入構成比は23.3%で、前年から1.7ポイント増加しています。

一方、「奨学金」は2万380円(前年▲750円・2019年▲520円)となりました。下宿生の奨学金受給者は、収入の45.2%を奨学金が占めており、「仕送り」は非受給者より4万7490円少なくなっています。

なお「貯金・繰越」1万4300円(前年+1310円・2019年+830円)の支出構成比は11.4%、17年と並び1970年以降最大値となりました。