「燃費がいいからハイブリッド購入」の前に考えるべきポイント
昨今の情勢によって原油価格が上がっていることを背景に、自動車用のガソリンエンジンの市場価格が上がってきています。
そうなると必然的に燃費がいい車が欲しい、となりがちですが、本当にその選択でいいのか考え直しましょう。
確かにハイブリッド車は燃費がいいのは火を見るより明らかですが、リチウムイオンバッテリーを積んでいる関係上、どうしても車両本体価格が高くなります。
先ほど挙げた3車種の価格を比べてみます。
- 2.5Lガソリンエンジン(S “Cパッケージ” 2WD):468万1600円
- 3.5Lガソリンエンジン(SC 2WD):527万7600円
- 2.5Lハイブリッド(SR “Cパッケージ” 4WD):572万円
同等グレードで比較をすると最大100万円以上もの差が出てきます。その100万円の差を燃費差で埋めるのは年間数万km以上乗る人ではないと厳しいでしょう。
試しに標準的な走行距離である年間1万2000km車に乗る人を例に、レギュラーガソリン170円でシミュレーションしてみましょう。
2.5Lの場合
1万2000km÷10.6km/L=1132L×170円=約19万2500円
3.5Lの場合
1万2000km÷14.8km/L=811L×170円=約13万7900円
このように、燃費差だけで比較をした場合、年間およそ5万5000円しか得しないので、差額をペイするのはまず厳しいと言えます。
ハイブリッド車の場合、購入時の環境性能割や自動車税の減免制度があるのでこれよりもお得になる部分はありますが、それであっても100万円の価格差を数年かけて縮めていくのは困難です。
ですので、休日にちょっとレジャーで車を利用するという方の場合は、2.5Lのガソリン車を選んだ方がトータルでのコストがお得になるのでおすすめと言えるでしょう。