年収は多いほうが良い、というのが一般的な考えでしょう。
国税庁の「令和元年(2019年)分 民間給与実態統計調査」によると、日本人の平均給与は433万円とのこと。
年収が多くなると、貯蓄も多くなるのではと考えたくなるところですが、実態はどうなのでしょうか。
私は以前、生命保険会社に勤務し、数多くのお客さまからお金の相談を受けてきました。その経験もふまえ、「年収400万円代世帯」の貯蓄や負債事情を紐解きながら、将来へのお金の備え方についてお話をしていきたいと思います。
年収400万円代世帯の割合は?
まずは、平均給与額の400万円代世帯はどのくらいの割合なのか確認していきましょう。国税庁の「令和2年分 民間給与実態統計調査」を参考にします。
【男女計】給与階級別給与所得者数・構成比
- 100万円以下:8.4%
- 100万~200万円以下:13.8%
- 200万円超 300万円以下:15.5%
- 300万円超 400万円以下:17.4%
- 400万円超 500万円以下:14.6%
- 500万円超 600万円以下:10.2%
- 600万円超 700万円以下:6.5%
- 700万円超 800万円以下:4.4%
- 800万円超 900万円以下:2.8%
- 900万円超 1000万円以下:1.8%
- 1000万円超 1500万円以下:3.4%
- 1500万円超 2000万円以下:0.7%
- 2000万円超 2500万円以下:0.2%
- 2500万円超:0.3%
- 平均:433万円
400万円台世帯は14.6%。前後の世帯も合わせて見ると、ボリュームゾーンになっていることがわかります。
ちなみに400万円以下の世帯の割合は全世帯のうち55.1%と半数以上が平均給与より少ないということもわかりました。所得格差も見逃せないところかもしれませんね。