「厚生年金」なぜ男女で差がある?
ここまでの内容について、男女で違いをまとめてみます。
厚生年金月額 | 男性 | 女性 |
平均 | 16万4742円 | 10万3808円 |
ボリュームゾーン | 17~18万円未満 | 9~10万円未満 |
10万円未満の割合 | 約10.5% | 約48.9% |
年金の受給額は、現役時代に納めた保険料と加入期間で決まります。保険料は報酬比例制。つまり給料が高い人の保険料は高くなり、給料が安い人は保険料も安くなるという仕組みです。
今のシニア世代では女性の賃金が安く、結婚や出産で退職することが一般的であったことから、厚生年金の加入期間も必然的に短くなっていました。
このようなことを背景として、年金額には男女差が生まれたと考えられます。
今から検討しておきたい!年金アップ術4選
ここまでの内容をヒントとして、年金額をアップできる方法を4つご紹介します。
厚生年金の加入期間を長くする
厚生年金の金額は加入月数もポイントとなります。長ければ長いほど金額もアップするため、できるだけ長く働くことを検討しましょう。
扶養内パートをしている女性は、今後制度拡大により厚生年金に加入しやすくなります。手取り額は減りますが将来の年金は増やせるため、メリットデメリットを比較して検討したいですね。
年収アップにチャレンジ
現役時代の報酬額も影響するため、スキルアップしながら昇進・転職などを視野に入れましょう。ただしフリーランスとして独立すれば、厚生年金から抜けることになります。この場合は別の備えが必要です。
繰下げ受給を検討する
年金は原則65歳から受給しますが、2022年4月からは最大75歳まで繰り下げることができます。
その分割増された額が受け取れるため、手っ取り早く受給額をあげたいなら選択肢となります。
ただしその間暮らせる貯蓄があるか、働けることが条件に。また繰下げ受給で増えた年金にも税や保険料がかかるため、額面ほど手取り額があがらないケースもあります。
国民年金の金額をあげられないかもチェック
国民年金に未納期間がある場合、年金額が減ってしまいます。追納期間中であればあとからでも納められます。
一定の条件を満たす必要があるため、しっかり情報収集することが必要です。