老後資金「全く準備できていない」27.0%
はじめのSBIエステートファイナンス株式会社の調査によれば、「老後の不安を解消するため、いくらくらいの老後資金があれば安心と考えていますか?(厚生年金などの年金を考慮しない場合)」という質問に対し、21.0%が「2000万円以上~3000万円未満」と答えています。
では、「老後の資金について、現時点でいくらくらい準備できていますか?」という質問に対する答えは以下の通り。
回答者は50歳以上ですが最も多いのは「全く準備できていない」(27.0%)が最多で、「500万円以上~1000万円未満」(21.0%)、「~500万円未満」(14.5%)でした。
2019年には老後、年金以外に2000万円必要という「老後2000万円問題」が話題となりましたが、実際には居住形態や家族の人数、お住まいの地域により必要額は異なります。
しかし多くの場合、先ほど見たように年金だけでは足りず、貯蓄から生活費をまかなう必要性はあるでしょう。また、病気や介護など万が一の時に備えたり、旅行や趣味といった楽しみの費用も必要です。それらを考えると、まとまった資金が必要にはなりますね。
長い老後に備えるには、複数の選択が必要でしょう。
現役時代であれば厚生年金に加入したり、年収を上げたりするのも一つ。定年後も長く働き続けることで、貯蓄を切り崩すスピードを遅くすることができるでしょう。
自分で働くだけでなく、貯蓄に一部運用をとりいれて、お金に働いてもらうのも良いでしょう。
投資信託などを一定額を毎月積み立てる「積み立て投資」なら、リスクはあるものの買付時期や投資対象を分散するため、ある程度リスクが抑えられます。利息に利息がつく複利の効果も期待でき、老後資金準備には向いているでしょう。
気づいたときがはじめ時。今回のデータを元に、早いうちからコツコツと老後に向けてさまざまな対策をとってくださいね。
参考資料
- 公益財団法人生命保険文化センター「『老後』とはいつから?」
- PRTIMES「老後に対する不安は健康とお金。約7割がお金に対して準備不足、資金不足を補う自宅活用法の認知度は3割!」
- 厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」(2021年12月)
宮野 茉莉子