「公的年金」からは住民税や保険料も引かれる

所得税が非課税であっても、住民税や保険料が引かれる可能性もあります。

住民税

65歳以上の公的年金を受給されている方で、個人住民税を納税する義務がある方については、個人住民税も公的年金から天引きされます。

介護保険料

65歳以上になると、これまで健康保険料として支払っていた介護保険料を単独で支払う必要があります。
こちらも原則として年金から天引きされます。

健康保険料

74歳未満の国民健康保険料や、75歳以降に加入する後期高齢者医療制度の保険料も年金天引きの対象です。

税金や健康保険料は「介護保険料が天引きされていること」「年金が18万円以上であること」などが天引きの条件となります。

しかしいずれにしても支払いは義務なので、天引きにならなくても負担は変わらないでしょう。

そもそも年金はいくらもらえる?

ここからは、2021年12月に発表された厚生労働省の「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」から、実際に受給されている年金の額を見ていきましょう。

まずは公的年金のベースとなる国民年金からです。

国民年金の平均月額

  • 〈全体〉平均年金月額:5万6252円
  • 〈男性〉平均年金月額:5万9040円
  • 〈女性〉平均年金月額:5万4112円

国民年金の月額階級別の老齢年金受給者数

  • 1万円未満:7万4554人
  • 1万円以上~2万円未満:29万3600人
  • 2万円以上~3万円未満:92万8755人
  • 3万円以上~4万円未満:284万2021人
  • 4万円以上~5万円未満:466万3638人
  • 5万円以上~6万円未満:776万979人
  • 6万円以上~7万円未満:1483万5773人
  • 7万円以上~:188万2274人

出所:厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」