この時期大学の入学が決まったご家庭も多い一方で、気になるのが大学にかかる費用です。

高校については約8割の生徒が「高等学校等就学支援金制度」を利用しており、以前より教育費の負担は軽くなっている家庭が大半です。

ところが、大学・短期大学・高等専門学校・専門学校への進学を対象にした「高等教育の修学支援新制度」については、対象者が「住民税非課税世帯及び、それに準ずる世帯の学生」のためほとんどの家庭は対象外です。大学にかかる費用は奨学金を利用するにしても、必要な金額を準備しておかなければなりません。

日本政策金融公庫が、64歳以下の男女、かつ高校生以上の子供を持つ保護者(n=4700名)を対象に行った令和3年度「教育費負担の実態調査結果」では、高校入学から大学業までにかかるお金をアンケート調査しています(2021年12月20日公表)。

ここでは大学入学~卒業までの期間をクローズアップして、実際にかかるお金を調査結果から見ていきましょう。

私立理系は「入学費用」で90万円近くかかる

まず、大学入学費用から見てみましょう。ここでいう大学入学費用は「受験費用、大学納入金、入学しなかった学校への納付金」の合計金額をいいます。

日本政策金融公庫「令和3年度教育費負担の実態調査結果」を元に筆者作成

  • 国公立大学:67.2万円
  • 私立大学文系:81.8万円
  • 私立大学理系:88.8万円

入学しなかった学校への納付金・受験費用においてはほとんど差が見られませんが、入学金にあたる大学納付金では国公立で「28.6万円」、私立文系で「40.6万円」、私立理系で「46.6万円」と大きな違いあります。