日経平均は終値ベースで2万5000円台に下落
2022年3月4日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日比591円80銭安の2万5985円47銭でした。
一時、終値ベースでの昨年来安値(2万5970円)を下回る場面もありました。
ウクライナ情勢の緊迫化を背景に海外の投資家の間にリスク回避の動きが広がっています。
また、東京市場では朝方、ロシア軍がウクライナの南部ザポロジエにある原子力発電所を攻撃したとの報道もあり、売りが広がりました。
ただ、2万6000円を下回ると押し目買いの動きもありました。
今週の展開はどうなるでしょうか。
4日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続落し、前日比179ドル86セント安の3万3614ドル80セントで終えました。
同日には、2月の米雇用統計が発表されました。
雇用者数の伸びは市場予想を大幅に上回ったものの、ウクライナ情勢が懸念され、買い材料にはなりませんでした。
逆に、影響の大きい、ボーイング、ウォルト・ディズニー、アメリカン・エキスプレスなどが売られました。
日本株も週初から連れ安になる可能性があります。
「遠くの戦争は買い」「銃声が鳴ったら買え」といった相場格言もありますが、今回のウクライナ情勢はそうとも言えないようです。
というのも、グローバル化が急速に進展する中では、金融も市場もつながっていてさまざまな影響を受けるからです。
アップル、ナイキ、マイクロソフトなど、グローバル企業が、ロシアでの業務の一時停止を発表しました。
トヨタ自動車をはじめ、国内の大手自動車、輸送機器なども、ロシアでの生産を一時停止しています。
また、ロシア大手銀行の国際銀行間通信協会(SWIFT)からの排除も行われています。
一方、国内では3月6日、東京マラソンが従来の計画通り2万5千人規模で開催されました。
新型コロナウイルスの感染対策として、ランナー全員にPCR検査を実施するといった取り組みで実施されました。
これだけの規模で開催されたことで、大規模イベントの開催のガイドラインを示す事例となりそうです。
国内の経済活動再開にも期待されます。