株式市場では、常に多くの企業の株価が変動しています。
株価が大きく動いた時、その原因を調べると、今後の投資に活用できるヒントが得られることがあります。
今回は、日産自動車(7201)を取り上げます。
日産自動車の株価がわずか3週間で2割も下落
日産の2022年3月2日の終値は524.3円でした。
直近高値となる2022年2月10日の終値である635.6円と比較すると、17.5%の下落となります。
わずか3週間で、約2割も株価が下落したことになります。
では、なぜそのような株価下落が起こったのでしょうか。
背景を紹介していきます。
取引先であるマレリの経営難
2022年2月中旬、複数メディアで、日産の取引先である自動車部品大手のマレリ(旧カルソニックカンセイ)が私的整理の一種である事業再生ADR(裁判以外の紛争解決)の活用を検討していると報じられました。
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出所:マレリ コーポレートサイト
取引先の日産や金融機関に、在庫の買い取りや返済猶予などの支援を要請したとされています。
2022年2月28日にはその方針が固まったと報じられ、数千億円規模の債権放棄を金融機関に要請することも伝わりました。
取引先の経営難を受け、日産においても事業運営で支障が生じるといった憶測が、売りを誘ったのかもしれません。
なお、このマレリは2005年に日産の出資を受け、連結子会社となっていました。
その後、日産の事業再編を背景に2016年には米投資会社であるKKRが買収し、2017年に上場廃止となりました。
ロシア軍によるウクライナ侵攻の影響懸念
2022年2月24日、ロシアのプーチン大統領はウクライナに対する「特別軍事作戦」の発動を命じ、侵攻を開始しました。
2022年3月3日現在も侵攻は継続中で、両国の情勢がもたらす国際経済への影響も懸念されています。
日産自動車はロシアではスポーツ多目的車(SUV)の「エクストレイル」などを生産しています。
ロシアによるウクライナ侵攻自体の影響はもちろん、他国によるロシアへの経済制裁などの副次的な要素の影響も踏まえると、日産の業績に向けた懸念は高まります。
まとめにかえて
株価が下落した日産自動車。
マレリの経営難やウクライナ情勢など、懸念材料はまだくすぶっています。
今後も注目です。
参考資料
石津 大希
