保育園と学童保育の明確な違い
保育園のときは仕事と育児が両立できても、このように小学校入学のタイミングで退職を選択するケースがあります。その一つの要因が、保育園と学童保育の違い。
学童保育には様々な運営主体があるため、運営元によってその実情は異なりますが、ここでは一般的な例についてまとめていきます。
1. 預かり時間や期間の違い
保育園には早朝保育や延長保育がありますが、学童保育では利用時間が短いケースが見られます。
それまでは保護者の就業時間に合わせて保育園に預けていた方も、出社や退社の時間に間に合わず、退職せざるを得ないのです。
またパートなど短時間労働の方は、普段は学童を利用しなくても「夏休みだけ」「冬休みだけ」利用したいというニーズがあるでしょう。
しかし学童保育の中には、長期休暇中のみの利用が認められないことがあります。
これにより、子どもが1人で留守番できるようになるまでは、パート勤め自体を諦める方もいます。
2. 学級閉鎖や学年閉鎖中は利用できない
保育園ではクラスでインフルエンザなどが流行しても、休園になることはありません。しかし学童保育の場合は、学級閉鎖や学年閉鎖になると、本人は元気でも学童保育を利用できないことがあります。(コロナの対応では両者に大きな違いはありません。)
子どもが休む時は仕事を休まないといけないため、両立に困難さを感じることもあります。
3. 利用料の違い
保育料は「幼児教育・保育の無償化」により、一部の費用を除いて無料となりました。しかし学童保育では利用料がかかります。
地域や運営主体によって費用には差があり、無料のところもあればひと月数万円するところもあります。
夏休み期間はさらに料金が上乗せされるため、扶養内パートの方などは学童保育の利用に踏み切れない方も一定数います。
4. 長期休みのお弁当
普段は給食があるものの、小学校の長期休暇中はお弁当を持参しなくてはなりません。一部の地域ではお弁当が出るところもありますが、まだまだ少数派のようです。
忙しい共働き世帯にとって、毎日のお弁当作りは負担になることも少なくありません。