水揚げをする
本来、花は根や葉から水を吸収する植物。根がない切り花は茎の切り口や葉から水を吸収しなければなりません。
しかし、その切り口は人を介することによって雑菌に汚染されたり、空気が入り込んだりしまいがち。水を吸い上げる力がどうしても弱くなってしまいます。
そこで、水の通り道を確保するための作業が水揚げです。水揚げにもいろいろな方法があるので、ここでは基本的な水揚げの方法を紹介します。
基本的な水揚げの方法
水に浸かる部分の葉を丁寧に取り除き、葉からの蒸散を防ぐために新聞紙で花をくるみます。
水を張ったバケツやボールなどに切り花を入れ、水中で切り口が斜めになるように茎をカットします。
その後、2~3時間ほど水に浸けておきましょう。水揚げ後は清潔な花瓶に花を生けてください。
園芸バサミなどで切れない、茎が硬い花や枝もの場合は、花茎を叩いて割るのも有効な方法です。床などに傷がつかないよう、気をつけて作業をして下さい。
生けた後の切り花の手入れ・管理
水の管理
水中の雑菌は切り花の大敵。毎日水を替えて、水を常に清潔に保つようにしましょう。気温が高くなってくると、雑菌が繁殖しやすくなるので注意します。
水を取り替えるタイミングで再び水揚げをして切り口をカットすると、水の吸収がよくなり、さらに切り花が長持ちします。茎が変色したり腐っている場合は、その部分を全て切り落としてください。
花瓶に入れる水の量は花瓶の3分の1程度が目安。多すぎると茎が水に接触する部分が多くなり、茎が腐りやすくなります。少ないとすぐに蒸発してしまう可能性があります。
紫陽花のように水の好きな花は水を多めに、球根植物の花は腐りやすいので水を少なめにしましょう。