生涯未婚率が年々上昇しています。厚生労働省の「令和3年版厚生労働白書」によれば、2020年の50歳時の未婚割合は男性が26.7%、女性が17.5%となる今、「もしかしたら自分は一生独身かも」と感じる人も少なくないのではないでしょうか。

金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和2年)」によると、40代の単身世帯で金融資産が100万円未満だという人が23.6%、50代の単身世帯で17.6%、60代の単身世帯でも12.9%もいるとされています(※金融資産保有世帯)。

老後資金2000万円問題が取り沙汰されたときにも、老後の備えが十分ではないと焦りを感じた人が多かったのではないでしょうか。

新型コロナウイルスがまん延し、おうち時間も増える今は将来のお金について考えるのに良い時期。今回は一生独身を決めたアラフォー会社員が、老後準備のために取り組んだ4つのことをご紹介します。

残りの人生のプランを検討し、準備すべきことを洗い出す

とあるメーカーで勤務する43歳女性のAさんは、生涯独身を決めて残りの人生について改めて考えたと言います。

「母が病気で亡くなったのをきっかけに、自分の人生を淡々と過ごすため、自分の老後に向けてやるべきことを洗い出そうと思った。まずは自分に降りかかってきそうなネガティブな要素を洗い出し、それらへの対策を検討する。

たとえば、父の介護。地元は就職するような会社がないような田舎だし、介護と仕事を両立するのはキツイので、老人ホームに入ってもらうことも検討。地元の老人ホームの費用を調べて、父の年金額も確認。父とも老後のプランを話し合った」と話します。

「今の会社の給与だけでは老後資金を貯めるのは厳しいと感じたこともあって、語学力を活かして副業を開始。月に数万円でもいいので収入をふやし、それを投資にまわすようにしている。副業も結構本気で取り組んで、定年後は母が亡くなる前にリフォームした実家で翻訳の仕事をしつつ暮らしていこうとも考えている」とのこと。

自分の老後に起こりそうなことを踏まえて資金を準備するのは非常に重要なことですよね。できるだけサプライズがないように、起こりそうなことを洗い出して準備することが望ましいでしょう。