金融資産目標額は多くなる傾向に
金融資産の残高と満足度の相関関係は以上のとおりですが、目標と掲げられる金額は多くなる傾向にあります。
2022年2月14日、金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年)」が公表されました。
こちらの最新データによると、「金融資産目標残高(問11)」では2021年の平均値が3233万円と、過去最高値を記録しています。調査項目の最高値である「7000万円以上」と回答する割合も、10.2%と過去最高です。
老後2000万円問題や年金のマイナス改定など、何かと不安になるニュースを目にすることの多い昨今、貯蓄に対するモチベーションは高まっているのかもしれません。
一方で、内閣府の調査からわかったように、年収や貯蓄が常に満足度と比例しないことも興味深いポイントです。
貯蓄を考えるときは、やみくもに貯めるのではなく、「目的に合わせて適切に貯める」ということが必要になります。
数十年先のライフイベントを見越し、それに合わせてお金を貯めることが王道です。例えば車の買い替え費用、子どもの教育費、住宅購入の頭金、老後資金などがその代表格です。
これらの全てを現金で用意するのは難しいため、預貯金と並行して保険や資産運用で備える視点も重要です。
それぞれのメリットとデメリット、あるいはリスクについてしっかり把握できることが、貯蓄を築く上でとても重要になるでしょう。