2月は逃げるとも言われますが、あっという間に2月も後半となりました。新年度に向けて、準備を進める方も多いと思います。

何かと準備のかかるこの時期は、お金のやりくりに頭を悩ませるものです。年度の区切りだけでなく、ライフプランの中には「お金が必要になる時期」がいくつかあります。

定年退職後もその一つ。多くの方は、現役引退に備えて将来資金を準備します。そこで今回は、60歳のうち「貯蓄2000万円」をクリアする人の割合を眺めてみたいと思います。

マネープランの参考としてみてください。

【注目記事】「月30万円の不労所得」を作る4つの方法を元証券会社員が解説!

60代で「貯蓄2000万円」をクリアする人は意外と多い?

老後資金の一つの目安ともされる2000万円。今の60代は、何割くらいの方が2000万円を貯めているのでしょうか。

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和2年)」をもとに、貯蓄額ごとの世帯割合を見ていきます。

60歳代・二人以上世帯「金融資産保有額」
(金融資産保有世帯)

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出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]令和2年調査結果」

  • 100万円未満:4.3%
  • 100~200万円未満:4.9%
  • 200~300万円未満:4.9%
  • 300~400万円未満:4.0%
  • 400~500万円未満:4.9%
  • 500~700万円未満:6.5%
  • 700~1000万円未満:9.2%
  • 1000~1500万円未満:9.2%
  • 1500~2000万円未満:7.7%
  • 2000~3000万円未満:16.3%
  • 3000万円以上:24.0%
  • 無回答:4.0%
  • 平均:2154万円
  • 中央値:1465万円

こちらは「金融資産を保有する世帯」に限定した調査です。結果では平均で2000万円を超え、2000万円以上の貯蓄がある世帯は40.3%であることがわかりました。

貯蓄がある世帯のうち、4割以上が2000万円をクリアできているということです。

60代「貯蓄ゼロ」世帯を含めるとどうなるか

一方で、60代の方の中には「貯蓄ゼロ」という方もいます。全世帯を含めた調査で、「貯蓄2000万円」の割合を見てみましょう。

60歳代・二人以上世帯「金融資産保有額」
(金融資産を保有していない世帯を含む)

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出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]令和2年調査結果」

  • 金融資産非保有:18.3%
  • 100万円未満:3.5%
  • 100~200万円未満:4.0%
  • 200~300万円未満:4.0%
  • 300~400万円未満:3.3%
  • 400~500万円未満:4.0%
  • 500~700万円未満:5.3%
  • 700~1000万円未満:7.5%
  • 1000~1500万円未満:7.5%
  • 1500~2000万円未満:6.3%
  • 2000~3000万円未満:13.3%
  • 3000万円以上:19.6%
  • 無回答:3.3%
  • 平均:1745万円
  • 中央値:875万円

貯蓄ゼロ世帯を含めると、平均は1745万円となり、2000万円を下回りました。貯蓄2000万円をクリアする割合も、32.9%にまで下がります。

実は60代の二人以上世帯のうち、「貯蓄ゼロ」の世帯は18.3%もいます。3000万円以上を保有する世帯が19.6%なので、二極化が進んでいると見られます。

全世帯で見ると「貯蓄2000万円」をクリアできている割合は約3割にとどまることがわかりました。老後、この貯蓄額で過ごすことは可能なのでしょうか。

老後は2000万円の貯蓄がなくても大丈夫?

老後資金の一つの目安とされる2000万円。この金額は、全ての人にあてはまる金額ではありません。2000万円あれば老後を暮らせるかどうかは、人によって異なるということです。

そもそも「老後2000万円問題」の根拠となった試算条件を確認しましょう。

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出所:金融審議会「市場ワーキング・グループ」(第21回)厚生労働省拠出資料「iDeCoを始めとした私的年金の現状と課題」

  • 実収入(主に年金):20万9198円
  • 実支出(主に食費):26万3718円
  • 月々の赤字額=約5万5000円

モデルケースとなるシニア夫婦世帯のひと月の収支を参考に、老後を30年と仮定した試算です。年金を含めた収入が約21万円で、支出が26万円。この赤字がトータルで約2000万円になるという、一つのシミュレーションでしかありません。

実際、この試算根拠に対しては「2000万円も必要ない」「2000万円では足りない」と相反する意見が沸き起こりました。

家族構成や居住地、定年後の働き方でも異なるでしょう。

参考までに、上記の実支出には介護費用が含まれていません。また住居費用は「1万円台」になっています。このことから、多くの方にとっては2000万円以上の資金が必要になると考えられます。

老後の準備、具体的にどうすれば

60代の貯蓄事情を確認したあと、「老後2000万円問題」についてまとめてきました。

多くの方にとって、老後資金は重要になるでしょう。まずは収入の柱となる年金額について、自分の場合はいくらもらえそうかシミュレーションしてみることが重要です。

「ねんきんネット」などを活用して、目安となる金額を知りましょう。

年金の金額が少ない場合、自営業の方は「付加年金や国民年金基金」、厚生年金に加入している方は「年収アップや働く期間を延ばす」などで対策できます。

また公的年金だけに頼らず、個人年金保険やiDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)などの私的年金で対策することも可能です。

年金の形式にこだわらないのであれば、資産運用で貯蓄額を育てることも選択肢のひとつです。

方法は多岐に渡りますが、それぞれデメリットとメリットがあります。いずれも長期間になるほど有利となることが多いので、早めの対策がおすすめです。

今回の資料を参考に、マネープランを考えるきっかけとなれば幸いです。

参考資料