厚生年金の金額はどのように決まるのか

厚生年金の受給額は、現役時代に納めた保険料と加入期間で決まります。さらに保険料は一律ではなく、収入に応じて決定されます。現在年金を受給する世代では、働く女性自体が少なく、結婚や出産で離職・扶養内パートへの転換をする女性も多かった時代です。

このような背景のもと、結果的に年金受給額に差がついてしまいました。

現在では出産後も正社員として働く女性も増え、男女差は埋まると考えられます。ただしフリーランスとして独立するなど、働き方は多様化しています。個人差がなくなることはないでしょう。

おわりに

厚生年金の受給人数や、その受給額から「ひと月25万円以上」の割合を眺めてきました。

その割合は男性で約2.71%、女性で約0.08%です。男女差もさることながら、そもそも割合の低さに驚いたことも多いでしょう。

また厚生年金のボリュームゾーンが9万円以上~10万円未満という結果も浮き彫りとなりました。年金の額をあげたい場合は「年収をあげる」「できるだけ長く厚生年金に加入する(働き続ける)」ことが選択肢となります。

同時に、自助努力として資産を形成する必要を感じた方も多いでしょう。年金制度が破綻することは考えにくいですが、年金の額が減少する可能性はあります。

これらを念頭に、老後のお金について考えるきっかけとなれば幸いです。

また、今回ご紹介した資料では、特別支給の老齢厚生年金の定額部分の支給開始年齢の引上げにより、定額部分のない、報酬比例部分のみの65歳未満の受給権者が含まれていることには留意ください。

参考資料

 

LIMO編集部