レジ袋削減によってプラスチックごみの排出量に変化は出たか
そして、更に考えるべきこととしては「家庭ごみにおける、プラスチックごみの排出量は減ったのか?」という点ですが、前掲調査によると、プラスチックごみの排出量は80.3%がレジ袋有料化前後で「変わらない」と回答しています。
この回答はデータ面でも裏付けが取れており、「環境統計集 令和2年版」の中に存在するデータである、「日本の廃プラスチック総排出量」を使ってグラフ化すると下記のようになります。
2001年(平成13年)に排出量のピークを迎えて以来、緩やかに減少傾向ではあるものの、大きく減っているわけではありません。
また、2019年以降のデータは存在していないので、レジ袋有料化による影響があったかどうかは、このデータからはわかりません。
「レジ袋有料化がプラスチック排出量に影響があったかどうか」は、今後の統計データの追加などで判明してくるでしょう。
参考資料
- 経済産業省「プラスチック製買物袋有料化 2020年7月1日スタート」
- 環境庁「令和2年11月レジ袋使用状況に関するWEB調査」
- 東京大学消費生活協同組合「UTokyo 折りたたみトートバッグ」
- 東京大学「東大マーク」
- 東京大学運動会「イチ公のおみせ」
- 東京大学運動会「マスコット『イチ公』とは」
- 株式会社アイスタット「-第2回 レジ袋有料化に関するアンケート調査 -」
- 環境庁「環境統計集」
當瀬 ななみ