将来の年金に対して不安を抱える方は多いです。中には「どうせもらえないから」とすでに自助努力を始めている方もいるでしょう。
そうはいっても、無計画に将来資金を貯めるのは難しいものです。そこで今回は、厚生年金が「月5万円未満」の人の割合を探ってみます。
5万円未満の収入ではなかなか生活できませんが、この年金受給額で生活する人も一定数います。さっそく見ていきましょう。
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そもそも「厚生年金」とは?
まずは年金制度をおさらいしましょう。日本の年金制度は2階建ての構造をしています。
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日本に住む20歳以上60歳未満のすべての人は、1階部分の国民年金(老齢基礎年金)に加入します。国民年金はさらに次の3つに分かれます。
- 第1号被保険者:自営業や20歳以上の学生など
- 第2号被保険者:会社員や公務員など
- 第3号被保険者:第2号被保険者に扶養される配偶者
このうち第2号被保険者は、2階部分の厚生年金にも加入します。なお、これからご紹介する厚生年金の金額は、1階部分である国民年金を含んだ金額です。
厚生年金は月額平均いくらなのか
さて、会社員や公務員が上乗せとして加入する厚生年金。その平均はいくらぐらいなのでしょうか。「月5万円未満」の割合を見る前に、全体の様子を押さえておきましょう。
厚生年金の平均月額
〈全体〉平均年金月額:14万4366円
- 〈男性〉平均年金月額:16万4742円
- 〈女性〉平均年金月額:10万3808円
※国民年金の金額を含む
厚生年金月額階級別の老齢年金受給者数
2/3
- 1万円未満:10万511人
- 1万円以上~2万円未満:1万8955人
- 2万円以上~3万円未満:6万6662人
- 3万円以上~4万円未満:11万9711人
- 4万円以上~5万円未満:12万5655人
- 5万円以上~6万円未満:17万627人
- 6万円以上~7万円未満:40万1175人
- 7万円以上~8万円未満:69万4015人
- 8万円以上~9万円未満:93万4792人
- 9万円以上~10万円未満:112万5260人
- 10万円以上~11万円未満:111万9158人
- 11万円以上~12万円未満:101万8423人
- 12万円以上~13万円未満:92万6094人
- 13万円以上~14万円未満:89万7027人
- 14万円以上~15万円未満:91万3347人
- 15万円以上~16万円未満:94万5950人
- 16万円以上~17万円未満:99万4107人
- 17万円以上~18万円未満:102万4472人
- 18万円以上~19万円未満:99万4193人
- 19万円以上~20万円未満:91万6505人
- 20万円以上~21万円未満:78万1979人
- 21万円以上~22万円未満:60万7141人
- 22万円以上~23万円未満:42万5171人
- 23万円以上~24万円未満:28万9599人
- 24万円以上~25万円未満:19万4014人
- 25万円以上~26万円未満:12万3614人
- 26万円以上~27万円未満:7万6292人
- 27万円以上~28万円未満:4万5063人
- 28万円以上~29万円未満:2万2949人
- 29万円以上~30万円未満:1万951人
- 30万円以上~:1万6721人
厚生年金の平均は約14.4万円、ボリュームゾーンは月平均で9万円から10万円です。「月5万円」はクリアする方が多いようですが、この金額で毎月やりくりできるかどうかは、個人よって印象が変わるかもしれません。
では本題の「月5万円未満」の割合はどれくらいなのでしょうか。
厚生年金「月5万円未満」の割合とは
同資料によると、厚生年金の全受給者数は1610万133人。このうち5万円未満は43万1494人です。つまり、厚生年金「月5万円未満」の割合は2.68%であることがわかります。
少数派ではありますが、厚生年金に加入している方でも今後の働き方で年金額は変わります。「会社員からフリーランスへ転向する」「子どもが産まれたので扶養内パートにする」などの場合、年金額が減る可能性は十分にあります。
実際、年金の分布図を見ても1万円未満の割合が多くなっていることから、キャリアチェンジ等が年金に影響を与えていることは十分に考えられます。
国民年金でも月5万円未満はいるのか
参考までに、国民年金の受給額も見ておきましょう。
国民年金の平均月額
〈全体〉平均年金月額:5万6252円
- 〈男性〉平均年金月額:5万9040円
- 〈女性〉平均年金月額:5万4112円
国民年金月額階級別の老齢年金受給者数
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- 1万円未満:7万4554人
- 1万円以上~2万円未満:29万3600人
- 2万円以上~3万円未満:92万8755人
- 3万円以上~4万円未満:284万2021人
- 4万円以上~5万円未満:466万3638人
- 5万円以上~6万円未満:776万979人
- 6万円以上~7万円未満:1483万5773人
- 7万円以上~:188万2274人
全体3328万1594人のうち、5万円未満は880万2568人。26.4%という割合から、4人に1人以上は5万円未満であることがわかります。
国民年金は厚生年金と違い、一律の保険料を納めます。年金額が少ない方は、なんらかの事情で未納や免除の期間があることになります。
年金に不安を感じたら
今回の調査から、厚生年金の人は2.68%が、国民年金の人は26.4%が5万円未満の受給になることがわかりました。
働き方や納付期間等で、個々の受給額は変わります。いずれ年金が生活の柱になることを考えると、何らかの自助努力が必要になるかもしれません。
今回の資料をもとに、老後のお金について考えるきっかけとなれば幸いです。
また、今回ご紹介した資料では、特別支給の老齢厚生年金の定額部分の支給開始年齢の引上げにより、定額部分のない、報酬比例部分のみの65歳未満の受給権者が含まれていることには留意ください。
参考資料
太田 彩子
