日本では「日本語」という参入障壁がありますので、個人は必ずしも国際競争に晒されてこなかったように思います。海外でも、母国が経済大国であったという過去の栄光を引きずって、もうしばらくは生きていけそうです。私のような者でもまだ何とか海外で生きられています。

しかし、それに甘えていては個々人の競争力が鍛えられません。将来、万一、日本の経済力や国際競争力がさらに低下していけば、本社機能の一部または全部を海外へ移してしまう日本企業も出てくるかもしれません(例:楽天など)。

そんな世の中になれば、日本国内でも「日本的サラリーマン」は過去の遺物となり、普通のサラリーマンでも「フリーランサー型の意識は独立系社員」への進化を求められるでしょう。やはり将来は、今まで以上に個を磨いていく必要に迫られそうです。

一方、長期的観点から、起業家として、あるいは、専門家/フリーランサーとして“日本村”を飛び出し、海外でビジネスをやっていこうという方は、卓越したスキル/専門性や英語力の他に、非日本人を相手に海外で生き抜こうという「気概」と「適応力」も重要な要素になってくるかもしれません。

 

大場 由幸