【大谷翔平・メジャー成績】投手編

エンゼルス入団後の投手成績をまとめました。昨シーズンはエンゼルス入団後、初めて100イニング以上を投げています。特に後半戦は打たせて取る新たなピッチングスタイルを確立し、長いイニングを投げ切れる試合が増えました。

エンゼルスは先発・リリーフともに層が薄いので、チームが大谷選手に最も期待している部分は毎試合長いイニングをこなすピッチングです。

今回はイニングに焦点を当てていきます。

【表】大谷選手のエンゼルスでの投手成績

参照:スポーツナビ

*イニング

2019年に受けたトミー・ジョン手術の影響が心配されていましたが、その不安を払しょくするピッチングを披露しました。

160km/hを超えるフォーシームと落差のあるスプリットで三振を奪う本来のスタイルが健在だった一方、中盤~後半戦にかけては打たせて取るピッチングスタイルにモデルチェンジを果たします。

試合を重ねるごとにストレートと変化球、どちらのコントロールも良くなり、無駄な球数を削減できていました。ストライク先行のピッチングを展開できると、変化球の威力も際立ちます。

打者は追い込まれる前に手を出す機会が多くなるため、ミスショットが増えるからです。実際、大谷選手は配球に変化を加えて少ない球数で打者を打ち取っていました。

大谷選手の配球面での変化

引用:Savant

フォーシームの割合を減らし、2020シーズンでは投げていなかったカットボールを新たに使い始めます。

積極的に仕掛けてくる打者の心理を逆手に取り、カウントが浅い場面ではフォーシームと同等の球速を誇るカットボールでバットの芯を外し、少ない球数で内野ゴロを量産します。

一方、ピンチの場面では力強いフォーシーム・鋭く逃げるスライダー・落差のあるスプリットを効果的に織り交ぜてストライクゾーンを広く使い、打者に的を絞らせません。タイミングを外して三振に打ち取り、何度もピンチを脱していました。

大谷選手自身はシーズン後のインタビューで、状況に応じた投球ができるのがベストと言っていました。今シーズン、どんなピッチングを見せてくれるか楽しみです。