70代以上「老後の貯蓄ゼロ世帯」は何割か
問題は、貯蓄が全くない「貯蓄ゼロ」世帯の割合です。同資料から抜き出してみましょう。
70歳代以上・二人以上世帯のうち、金融資産非保有(貯蓄ゼロ)世帯は18.6%です。つまり、70歳代以上の約2割は貯蓄が全くないということになります。
70歳以上はすでに貯金を切り崩して生活する人も含まれますが、それでも貯蓄ゼロというのは心もとなく思えます。
貯蓄額300万円未満に広げると約3割。一方、2000万円を超える世帯も約3割です。老老格差は貯蓄額の分布からもわかりますね。
同調査によると、70代以上世帯の「資産が減る」理由は、「金融資産が1年前よりも減少した」の31.4%。さらに減少した理由は、「定例的な収入が減ったので金融資産を取り崩したから(40.2 %)」「耐久消費財(自動車、家具、家電等)購入費用の支出があったから(35.9 %)」と続きます。
生活費を切り詰めていても、突発的な支出は発生します。そんな時、貯蓄が少ないと不安に感じるでしょう。
年金のマイナス改定が続く昨今。お金の不安として「老後」が出てしまうのも、この結果を見ると納得できます。
著者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
LIMO編集部記者/編集者/元公務員
ニ種外務員資格(証券外務員ニ種)保有。小学校教諭一種免許、幼稚園教諭一種免許、特別支援学校一種免許取得。
京都教育大学卒業。株式会社モニクルリサーチが運営する、くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部において、厚生労働省管轄の公的年金制度や貯蓄、社会保障、退職金など、金融の情報を中心に執筆中。大学卒業後は教育関連企業での営業職を経て、2010年に地方自治体の公務員として入職。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務に従事した。主に国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担う。特に退職に伴う年金や保険の切り替えでは、手続きがもれることで不利益を被ることがないよう丁寧な窓口対応を心がけた。その後、保険代理店にてパートとしてマーケティング業務に従事。保険料比較サイトの立ち上げに参加した。乗合保険会社の商品ページだけでなく、保険の知識を普及するためのページ作成にも参加。専門家と実務家が発信する金融経済ニュースサイト『LIMO&ファイナンス』でも記事を執筆している。京都府出身、滋賀県在住。(2026年6月26日更新)