老後までの約30年間をどう過ごすか
おひとりさまの老後の収支などをみてきましたが、貯蓄が足りないからと急に転職したり、大きく支出を減らしたりということはできません。「急がば回れ」とはいいますが、いま自分にできることをコツコツやっていくしかないのが現実です。
老後までのおよそ30年間、どのように対策をとるかで将来のお財布事情が、そして生活が変わるでしょう。ひとりでいることは良いことや楽しみもあり、できれば老後も毎日平穏に過ごしていきたいと考える人も多いはず。そのためにも基盤となるお金の準備をしておけば、今も、そして老後も安心でしょう。
老後資金の準備としてはiDeCoのように私的年金で備えたり、貯金のほかにつみたてNISAを利用して運用を取り入れたりといった方法があります。
iDeCoやつみたてNISAは、自分で金融商品を選んで毎月一定額を積み立てていく積立投資で、運用益が非課税になる制度です。長期間積み立てることで、利息に利息がつく複利の力が期待できるでしょう。一方でリスクはあるので、投資対象などは自分でしっかり選ぶ必要があります。
運用はリスクもありますが、自分で老後に備えているという安心感もあります。さまざまな情報収集をおこなって、これからの約30年を有効に活用してはいかがでしょうか。
参考資料
- 厚生労働省「一般職業紹介状況(令和3年12月分及び令和3年分)について」
- 公益財団法人 生命保険文化センター「セカンドライフの生活費は現役時代とどう違う?」
- 日本年金機構「年金から介護保険料・国民健康保険料(税)・後期高齢者医療保険料・住民税を天引きされるのはどのような人ですか。」
- LIFULL介護「老人ホームの費用相場」
- 公益財団法人 生命保険文化センター「介護にはどれくらいの費用・期間がかかる?」
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和2年)」
宮野 茉莉子