「標準報酬月額」の最高はいくらか
ここまで読むと予想がつくと思いますが、年金の「高額受給者」は、言い換えれば「標準報酬月額」が高い人と言えます。実は「標準報酬月額」には上限があり、その基準をいくら超えても等級が上がることはありません。
上限である32等級というのは、標準報酬月額が65万円を指し、報酬月額で言う63万5000円以上の人が該当します。また賞与からも年金保険料が天引きされますが、こちらも同じ考え方で「標準賞与額」の上限は150万円です。
仮に月額65万円、賞与150万円×3回※を40年間もらうと考えると、理論上はマックスの年金が受け取れる計算になります。
※賞与を4回以上受け取る場合は計算方法が異なるため、ここでは3回として計算しています。
新卒でここまでの給与を受け取れる人は、ほんの一握りの人に限られます。標準報酬月額に上限がある以上、年数が経ってから給与をあげたとしても、新卒から高給だった人にまでは追いつけないのです。
こう考えると、「年金の高額受給者」を目指すよりも、「自分で老後資金を貯める」方が、はるかにハードルが下がることがわかりますね。