昨今はコロナの影響で減給やボーナスカットになった企業も少なくありません。そんな中で今、景気の波にあまり左右されない公務員への就職人気が高まっています。
公務員といえば、「安定」というイメージを持たれる方も多いと思いますが、意外にも収入面や退職金など表立っては聞きません。
今回は、あまり知り得ない公務員の退職金、ここでは国家公務員の退職金に絞って確認していきたいと思います。
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国家公務員の退職金は平均いくらか
公務員も職種は様々ですが、大きく分けると「国家公務員」と「地方公務員」の2つに分類されます。国家公務員は国全体の運営に関わる業務に携わっており、更に一般職(省庁等の総合職・一般職)と特別職(裁判官、防衛省職員等)に分類されます。
今回はこの一般職の方に絞って、退職金について詳しく確認していきます。
内閣官房ホームページの退職手当の支給状況によると、令和2年退職理由別退職手当受給者数及び退職手当平均支給額は下記の通りとなっています。
尚、常勤職員とはフルタイムで勤務する職員を指し、そのうちの行政職俸給表(一)適用者とは一般行政事務を行っている職員を指します。
【国家公務員】常勤職員の退職金
- 受給者数:2万9641人
- 平均支給額:1023万9000円
うち行政職俸給表(一)適用者
- 受給者数:7140人
- 平均支給額:1507万4000円
では、退職理由別でも確認してみましょう。
常勤職員
定年
- 受給者数:1万251人
- 平均支給額:2142万1000円
応募認定(※早期退職募集制度に基づく退職のこと)
- 受給者数:1652人
- 平均支給額:2551万9000円
自己都合
- 受給者数:7019人
- 平均支給額:299万4000円
その他
- 受給者数:1万719人
- 平均支給額:193万5000円
うち行政職俸給表(一)適用者
定年
- 受給者数:3760人
- 平均支給額:2127万9000円
応募認定(※早期退職募集制度に基づく退職のこと)
- 受給者数:863人
- 平均支給額:2276万円
自己都合
- 受給者数:1290人
- 平均支給額:384万9000円
その他
- 受給者数:1227人
- 平均支給額:245万4000円
全体的に見ると、国家公務員で定年まで勤めあげれば、平均の退職金ですが、ざっくりと2000万円くらい支給されていることが分かります。
また、応募認定の金額が多くなっている理由は、職員の年齢別構成の適正化を通じた組織活力の維持等を目的として、45歳以上(定年が60歳の場合)の職員を対象に、透明性の確保された早期退職募集制度が創設され、各大臣が募集対象者全員に募集実施要項等を周知して募集を開始し、認定されれば退職金が割増で支給されるためです。