「40代の賃金」正規・非正規別にいくらか
それでは就職氷河期世代の方が多い40代に視点をあてて、厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」より現在の平均的な賃金※を見てみましょう。
※「賃金」とは6月分の所定内給与額のこと。「所定内給与額」とは労働契約等であらかじめ定められている支給条件、算定方法により6月分として支給された現金給与額(きまって支給する現金給与額)のうち、超過労働給与額(時間外勤務手当、深夜勤務手当、休日出勤手当、宿日直手当、交替手当として支給される給与)を差し引いた額で、所得税等を控除する前の額のこと。
上記を見ると、40~44歳「正社員・正職員」の賃金は男性で36万7600円、女性で28万6500円。「正社員・正職員以外」では男性24万600円、女性19万6600円です。
45~49歳になると「正社員・正職員」の男性で39万6300円、女性で29万3900円。「正社員・正職員以外」では男性で24万5600円、女性で19万8500円です。
年齢階級別に見ると、「正社員・正職員」の男性は20代から賃金が上がり、55~59歳で43万5300円とピークを迎えます。一方で女性の場合もピークは55~59歳ですが、30万3600円と男性よりも約13万円少ない結果となりました。男女ともに正規雇用であれば、50代後半まで賃金が上がると思われます。
「正社員・正職員以外」でみると、男性のピークは60~64歳で26万6700円。その賃金は、25歳~70歳以上まで20万円台で推移しています。女性になるとピークは35~39歳で20万600円。それ以外はすべての年代で10万円台後半です。
非正規雇用の場合は年齢とともに賃金が上がるものの、ピークを正社員と比べると男性で約17万円、女性で約10万円低い結果となりました。賃金の上昇も緩やかで、特に女性は他に比べて低水準であることが分かります。