ライフイベントによってお財布事情は変化する
今回見てきたように、20~60代まで貯蓄平均が年代ごとに上がるものの、20~40代では純貯蓄がマイナスでした。その原因はほとんどが住宅ローンと考えられる負債の大きさです。
貯蓄額は年代だけでなく、結婚や出産、住宅の購入といったライフイベントによっても左右されます。特に住宅ローンは家計のバランスシートに大きく影響を与えることが分かりましたね。
住宅ローンは大きな負債になりますが、払い終えれば老後は賃貸のように家賃を心配しなくても済むという安心感があります。ただ、現役時代と老後で住宅や周辺環境に求めることは変化しますので、じっくり検討する必要があるでしょう。
住宅資金は「人生三大支出」といわれますが、他に教育費と老後資金もまとまったお金がかかります。金額が大きくなるからこそ、早いうちから計画的に備えておきたいものです。
教育費や老後資金は保険を利用したり、最近ではつみたてNISAやiDeCoといった非課税制度もあり運用を取り入れたりする方もいます。何でも貯金、だけでなく、さまざまな方法でお金を育てていくことを検討するといいでしょう。
参考資料
宮野 茉莉子