北京で開催される冬季オリンピック開幕まであと少しになりました。
日本での開催では、多くの人が叶わなかったオリンピック観戦。一生のうちに一度はオリンピックを観戦してみたいと思っている方は、おそらく私だけではないと思います。
定年退職後であれば、時間はたくさんあるので、海外でのオリンピック観戦も夢ではないように思えますよね。そう考えると、気になるのは将来受け取ることになる年金受給額かもしれません。
私は以前、生命保険会社に勤務しファイナンシャルプランナーとして多くのみなさんのお金にまつわる相談を受けてきました。その経験もふまえ、現在のシニア世代の厚生年金受給額事情を紐解きながら、将来への資産の備え方についてお話ししていきたいと思います。
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厚生年金の月額はどれくらいなのか?
では、さっそく厚生年金の受給額から確認していきましょう。
厚生労働省年金局が公表する「令和2年度(2020年)厚生年金・国民年金事業の概況」によると、男女別の受給権者数は以下の通りです。
厚生年金保険(第1号) 【男女別】・月額階級別の老齢年金受給権者数
※厚生年金保険(第1号)の平均年金月額には老齢基礎年金月額が含まれます。
〈男子〉平均年金月額:16万4742円
- ~5万円未満:13万857人
- 5万円~10万円未満:99万1194人
- 10万円~15万円未満:262万1055人
- 15万円~20万円未満:444万7680人
- 20万円~25万円未満:223万4397人
- 25万円~30万円未満:27万4715人
- 30万円以上:1万6346人
〈女子〉平均年金月額:10万3808円
- ~5万円未満:30万637人
- 5万円~10万円未満:233万4675人
- 10万円~15万円未満:225万2993人
- 15万円~20万円未満:42万7547人
- 20万円~25万円未満:6万3507人
- 25万円~30万円未満:4154人
- 30万円以上:375人
厚生年金の全体の平均年金月額は14万4366円となり、男女の差が約6万円と大きくなっているのが見てとれます。
厚生年金は国民年金に上乗せする形で報酬比例の年金を支給する制度です。
その為、勤務先にそもそも厚生年金の制度があるのか、どれだけの期間勤務していたか、毎月の報酬月額はいくらか、などが受給額に大きく影響し、結婚や出産・育児などで家庭に入る可能性の高い女性については、受給額が低くなっていると考えられるでしょう。