「厚生年金」みんないくら受給しているのか

続いて同資料から、厚生年金の受給額も見ていきましょう。厚生年金の金額には、国民年金部分も含まれています。

厚生年金の受給額

〈全体平均〉平均年金月額:14万4366円

  • 〈男性平均〉平均年金月額:16万4742円
  • 〈女性平均〉平均年金月額:10万3808円

〈男性〉~5万円未満:13万857人・5万円~10万円未満:99万1194人・10万円~15万円未満:262万1055人・15万円~20万円未満:444万7680人・20万円~25万円未満:223万4397人・25万円~30万円未満:27万4715人・30万円以上:1万6346人
〈女性〉~5万円未満:30万637人・5万円~10万円未満:233万4675人・10万円~15万円未満:225万2994人・15万円~20万円未満:42万7547人・20万円~25万円未満:6万3507人・25万円~30万円未満:4154人・30万円以上:375人

こちらは国民年金と違い、男女で差が見られます。平均を見ると、その差は約6万円。さらに分布図を確認すると、ボリュームゾーンは男性が「15~20万円未満」、女性は「5~10万円未満」です。なぜこのような違いが生まれるのでしょうか。

実は、国民年金の保険料が全員一律なのに対し、厚生年金の保険料は収入に応じて決められます。納めた保険料と加入期間に応じた年金が受け取れるため、個人間で差が出やすいのです。

さらに現在年金を受給している世代では、働く女性の賃金や労働期間が男性よりも少なかったので、これほどまでに差が開いたと考えられます。

男女の差は埋まりつつありますが、それでも育児や介護のためにキャリアチェンジをするのは、まだ女性の方が多いでしょう。さらに男女差だけでなく、個人差にも注意する必要があります。平均を目安とするのではなく、「ねんきんネット」などを活用して、自身の受給額を確認する習慣をつけましょう。