老後資金、どう対策する?
厳しい就職活動を乗り越えてきたロスジェネ世代の方が、そろそろ差し掛かる50代。貯蓄が二極化していることから、同様に今の貯蓄額が不安な方も多いと思います。老後を見据えたとき、対策できる方法をみていきましょう。
1. 生活水準を下げる練習をする
定年退職すれば、自然と生活水準がさがると思う方もいます。確かに消費支出は下がる傾向にありますが、実は高齢になるにつれて、エンゲル係数があがるというデータがあります。※総務省「家計調査家計収支編2020年(3世帯人員・世帯主の年齢階級別)」より
また近所付き合いにかかる交際費や旅行費用、さらには健康保険料などが、退職後に増える方も多いです。「自然と生活費が下がるだろう」とは楽観視せず、少しずつダウンサイズする練習をしておきたいですね。
「格安SIM」や「フリマアプリ」など、駆使すれば節約につながることがわかりつつ、後回しにしている項目はありませんか?固定費は節約に繋がりやすいので、ぜひ今の生活のためにも実践してみましょう。
2. 負債を整理する
総務省の「家計調査 貯蓄・負債編 第8-5表 世帯主の年齢階級別貯蓄及び負債の1世帯当たり現在高」によると、負債高は50代が699万円、60代が242万円、70代以上が86万円と、年々減少しています。特に住宅ローンを退職後まで組んでいる場合は、繰り上げ返済を検討してみましょう。
3. お金を増やす方法を検討する
支出部分を整理できたので、次は収入部分に目を向けましょう。貯蓄だけで老後生活に不安がある場合、副業や転職などで手取りを増やす努力が必要になります。夫婦ともにスキルを活かせる方法を探してみましょう。ただし、年齢や時間の制約で副業も転職も難しいことは十分考えられます。そのような方は、「お金に働いてもらう」という視点も持ってみましょう。複利の効果でお金を増やす資産運用なら、銀行に預けておくよりもお金を増やせる可能性があります。
iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)であれば年金形式で受け取れるので、資産を短期間で使いすぎるリスクも減らせますね。ただし資産運用は、資産が減るリスクもゼロではありません。ある程度の余裕資金が貯まってから検討しましょう。