『舞妓さんちのまかないさん』by小山愛子

『週刊少年サンデー』で連載中の小山愛子による作品。

2021年にアニメが放送されたほか、2022年1月にはNetflixで、是枝裕和監督の実写ドラマも配信され始めました。

*花街の「お台所」が舞台

京都の花街を舞台に、舞妓として稽古や仕事に励む少女たちの日常を描く作品です。ただし、主人公である16歳の少女・キヨは舞妓ではなく、“まかないさん”――皆のために食事を用意しています。

キヨの料理は決して特別なものではありません。でも、いつも頑張る舞妓たちに力を与えるような、どこかほっとできるような、そんな味です。

キヨの幼なじみで期待の新人舞妓・すーちゃんも、そんな毎日のごはんに救われていて…。

*『舞妓さんちのまかないさん』ココが見どころ!

超マイペースなキヨとストイックなすーちゃんという、正反対にも思える仲良し2人の関係性がとても可愛らしい!

平凡な、けれどだからこそ心に沁みる料理の数々も必見です。毎日黙々と台所に立つキヨの姿を見ていると、ありふれた日常の尊さについてしみじみと考えさせられます。

花街にまつわる知識も、ところどころで解説されています。

『ヨーロッパたびごはん』byながらりょうこ

ベルリン在住のイラストレーター・ながらりょうこが夫とともに、ヨーロッパ各地を旅して美味しいものを食べるという内容の食エッセイ漫画。

*「食レポ・旅レポ」の魅力を兼ね備えた、味わい深い1冊

フランスのパリ、オランダのアムステルダム、フィンランドのタンペレ、イギリスのロンドン、ドイツのベルリンという5つの都市が舞台になっています。

食いしん坊な夫妻は、旅先でどんな食べ物と出会うのか…。彼らと一緒にヨーロッパの街をのんびり歩いているような気分を味わえる作品です。

*『ヨーロッパたびごはん』ココが見どころ

細部にまで凝ったイラストが印象的。ストーリーの軸となる「食べ歩き」シーンは、ページのはしばしから、匂いやあたたかさ、食感まで伝わってきそうなほど。

「気軽に遠出ができない今だからこそ、ぜひ読んでほしい」、そんな1冊です。これまで漠然と抱いていた異国の地の、新たな魅力も発見できるかもしれません。