離婚後に改めて考えたいこと

ここからは、実際に離婚した場合の具体的なお金の対策について解説していきます。

老後生活をイメージする

離婚をすると、基本的には自分の収入のみで生活を送ることになります。

まずは将来の年金がどれくらいもらえるのかを「ねんきんネット」で確認し、老後の生活費はその年金額で収まるかどうか、イメージしてみるとよいでしょう。とてもじゃないけど年金だけでは難しいという場合には、今の生活費の見直しや、長く働くことで年金受給の繰り下げを行うなど、今から少しずつ計画を立てていくことをおすすめします。

また、地道にこつこつ貯金をしている場合、自分自身は一生懸命働けど働けど、貯金額には限りがあり、途方に暮れるということがあると思います。ぜひ、体を第一に無理をしすぎず、一部のお金にも働いてもらうよう資産運用をうまく取り入れることも考えてみましょう。

介護費用を準備する

女性は男性よりも長生きの傾向があります。介護状態になった場合には、どなたに介護をお願いするかをなんとなく考えておきましょう。

内閣府「令和3年版高齢社会白書(全体版)」によると、要介護になった場合に「介護を頼みたい人」は、男性の場合は「配偶者」が56.9%、女性の場合は「ヘルパーなど介護サービスの人」が39.5%と最も多くなっています。

そのため、介護サービス費用をあらかじめ想定しておくことも必要です。

LIFULL介護のデータをもとに、平均入居期間(5年)に必要となる費用を計算すると、サービス付高齢者向け住宅の場合、約1000万円、有料老人ホームの場合は約1900万円となります。

施設の内容や地域差もありますが、いずれにせよ、かなりまとまった資金が必要となりそうですね。万が一の事態に備えとして、民間の介護保険や長期の資産運用などを検討してみても良いかもしれません。