厚生労働省「令和2年(2020)人口動態統計(確定数)の概況」によると、日本の婚姻件数は1970年代をピークに近年減少し続けています。

それに対して、日本の離婚件数は1970年代から約2倍にも増えています。

ここもとは特に女性の社会進出の後押しや生活様式の多様化などから、昔よりも離婚のハードルが低くなっているのかもしれませんね。

とはいえ、離婚を想定して結婚する人は多くないはず。
想定外の離婚を経て、改めて人生設計を練り直す上で、主な心配事のひとつは「おかね」ですよね。

今回は、女性の厚生年金の平均受給額にフォーカスしながら、ひとりで生きていく女性の老後生活に役立つポイントをいくつかご紹介したいと思います。

日本の年金制度は2階建て

まずは、日本の年金制度をかんたんにおさらいします。
日本の年金は2階建て構造といわれていますね。

1階部分は国民年金です。

加入対象は、日本国内に住むすべての20歳から60歳未満の人で、保険料は皆一律です。

厚生労働省年金局「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、平均受給額は、男性で5万9040円、女性で5万4112円。もし、国民年金しか加入していない場合は、この金額で生活を送るのは女性1人とはいえ、大変なことと思います。

そのため、国民年金以外の年金制度を上乗せで考える必要があるといえるでしょう。

2階部分は厚生年金です。

加入対象は、70歳未満の公務員や会社員です。
勤務先の事業所が一定の条件を満たせば、パートタイマーやアルバイトなどの短時間勤務でも、厚生年金受給者の対象となります。

厚生年金は、企業と社員とが折半して保険料を支払い、受給額は国民年金に厚生年金が上乗せされるため、国民年金のみに加入するよりも将来の受給額は期待できます。
年金アップのためにも、現役時代は将来厚生年金がもらえる条件で働かれることをおすすめします。