マルサンアイ株式会社は2022年4月1日出荷分より調製豆乳や豆乳飲料各種などを3.9〜8.0%値上げすると発表しました(2022年1月12日公表)。食料品の値上げが相次いでおり、家計への影響が心配になりますね。
収入を上げるのは簡単ではないですし、支出を減らすのも特にお子さんがいるご家庭では削れない出費も多く難しいでしょう。
少し前の調査になります※が、厚生労働省の「2019年国民生活基礎調査の概況」によると、世帯の所得の中央値は437万円。児童のいる世帯の雇用者所得は651.8万円です。一般的な世帯年収は400万円台、子育て世帯の平均世帯年収は600万円台といえます。
2021年には18歳以下への10万円相当給付に関する所得制限として「年収960万円」も話題となりました。
今回は世帯年収「400万円・600万円・1000万円」に視点をあてて、その貯蓄や負債額や、女性の有業率についても確認していきましょう。
※編集部注:2020年の調査は新型コロナウイルスの影響で中止となっています。
世帯年収「400万円・600万円・1000万円台」その貯蓄や負債額はいくら?
今回は総務省統計局の「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2020年(令和2年)平均結果-(二人以上の世帯)」より、「世帯年収400万・600万・1000万円」台の勤労世帯の貯蓄と負債額を確認しましょう。あわせて、貯蓄から負債をひいた「純貯蓄額」もみていきます。
世帯年収400万~450万円
- 平均年収:423万円
- 平均貯蓄額:911万円
- 平均負債額:555万円(うち「住宅・土地のための負債」508万円)
純貯蓄額:911万円-555万円=356万円
世帯年収450万~500万円
- 平均年収:474万円
- 平均貯蓄額:813万円
- 平均負債額:601万円(うち「住宅・土地のための負債」560万円)
純貯蓄額:813万円-601万円=212万円
世帯年収400万円台のご家庭では、平均貯蓄額は800〜900万円。一方でほとんど住宅ローンと考えられる負債額が550〜600万円です。
純貯蓄としてみると、200〜300万円台でした。
世帯年収600万~650万円
- 平均年収:622万円
- 平均貯蓄額:1209万円
- 平均負債額:930万円(うち住宅・土地のための負債:874万円)
純貯蓄額:1209万円-930万円=279万円
世帯年収650万~700万円
- 平均年収:672万円
- 平均貯蓄額:1229万円
- 平均負債額:920万円(うち住宅・土地のための負債:861万円)
純貯蓄額:1229万円-920万円=309万円
年収600万円台のご家庭では、平均貯蓄額が両方とも1200万円台です。年収400万円台に比べて、およそ300万円ほどアップしていますね。
ただし、負債額は900万円台。そのためか、純貯蓄は同じように200~300万円でした。
世帯年収1000万~1250万円
- 平均年収:1097万円
- 平均貯蓄額:1945万円
- 平均負債額:1074万円(うち住宅・土地のための負債:970万円)
純貯蓄額:1945万円-1074万円=871万円
世帯年収1000〜1250万円となるとその貯蓄額は2000万円に迫ります。一方の負債額は1000万円台で、年収600万円世帯より多いもののその差は約100万円。純貯蓄は871万円でした。
上記は平均金額なので、ご家族の人数や年齢、お住まいの地域などによってもお財布事情はさまざまです。年収1000万円の世帯では純貯蓄が871万円でしたが、片働きで年収1000万円の場合は今回の10万円給付では所得制限にかかるなど、必ずしも余裕があるとは言い切れない面もあるでしょう。
次にそれぞれの年収帯の共働き率を確かめるべく、女性の有業率を見てみましょう。