「おむすびで日本の農業に貢献」~食料自給の課題に挑む「おむすび権米衛」~

輸入大国の日本は今回のコロナ禍でさまざまな物品の供給が滞る事態に直面しました。マスクやその原料である不織布などが一時入手困難になり、混乱が起こったのは記憶に新しいところです。

これがもし「食」で起きてしまったらどうなってしまうのでしょうか。人口減少社会の日本とは反対に、世界の人口は増加傾向。地球温暖化の問題も加わり、各国で食料事情の悪化が懸念されています。

じつは、この食料自給の課題に取り組み、日本の食を守ることを理念としているおむすび専門店があります。国内で48店舗、海外3店舗を展開するおむすび専門店の「おむすび権米衛(株式会社イワイ)」です。

民間企業のレベルで、国内の食料自給率を上げることは容易なことではありません。それでも、少なくとも生産者を守るための取り組みを始めることはできる、その考えがおむすび権米衛のビジネスの根本にあります。

生産者を守るとは、具体的には生産者の収入を保証し、安心して食の生産に専念できるようにすること。米農家の悩みのひとつは「米価が安いこと」以上に、「価格が変動すること」なのです。

おむすび権米衛は、市場価格の変動に左右されることなく、農家がお米を再生産できる一定価格(再生産可能価格)で米を買い続けています。農薬と化学肥料を一切使わない有機栽培米の場合は、さらに高値で買い取っています。

市場価格以上での買取は、米農家の経済成長を実現させているといえるでしょう。

美しい田園風景(Jet Rockkkk/Shutterstock.com)

このように、おむすび権米衛が継続しておこなっている「働きがいと経済成長」を共に実現できる仕組みは、日本の食料自給率向上にもポジティブな影響を与えています。

日本の食料自給率向上、食の面から見た国防は、米農家が安心して米を生産し、利益がでるようになって初めて実現するものです。