お金の置き場所を決めてしっかりと準備を
「2000万円の貯蓄」を達成した60代は、約3割超。貯蓄ゼロ世帯を除けば約4割が2000万円もの貯蓄を達成できていることがわかりました。
一方で、そもそも2000万円では心もとない世帯があることも浮き彫りに。
老後を安心して過ごすためには、「自分の場合はいくら必要なのか」を考えて、しっかり対策していくことが重要です。
仮に夫婦で3000万円を目標とするなら、定年退職までの年数を逆算して月々の貯蓄額を設定します。
このとき大切になるのが、「お金の置き場所を決めておくこと」。気軽に使える普通預金に預けたままだと、急な支出があるときについ使ってしまうリスクがあります。
最近はキャッシュレス決済が普及していますが、特にクレジットカード払いだとリアルタイムで残高が変動しないため、なんとなく使いすぎるリスクも高まります。
老後のための資産は、必ず置き場所を決めて貯めていきましょう。定期預金は引き出しにくいというメリットがあるものの、かつてのように高い金利が望めません。
もし退職まで数十年の猶予があるなら、iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)やつみたてNISAなどで資産運用にチャレンジするもひとつですね。少額から始められ、税制メリットを受けながら資産を増やせる可能性があります。
ただし、元本割れのリスクもゼロではありません。老後生活を支える大切な資産なので、リスクを抑えながら育てていく視点が必要でしょう。
もちろん、余裕資金があるなら多少のリスクをとって積極的に運用する選択肢もありますが、いずれにしても情報収集は必要不可欠です。
自分の将来をしっかり守るためにも、正しい情報を手に入れたいですね。まずはできることから始めてみましょう。
参考資料
太田 彩子