厚生年金「いまの、シニアの受給額」
では、同資料より、厚生年金の受給額をみていきましょう。
厚生年金保険(第1号) 男女別年金月額階級別老齢年金受給権者数
※厚生年金保険(第1号)の平均年金月額には老齢基礎年金月額が含まれます。
厚生年金の平均年金月額は男女全体で14万4366円です。こちらについては男女の差が約6万円と大きくなっているのが見てとれます。
また、ひと月の受給額が20万円以上の人の割合は、男性で23.8%、女性で12.6%です。また、10万円未満の人の割合は、男性が10.5%なのに対し、女性が48.9%という割合です。
受給額30万円以上の人も、僅かではあるものの男女合わせて0.1%存在することもわかりました。
厚生年金は、国民年金に上乗せする形で報酬比例の年金を支給する制度です。
ですので、勤務先にそもそも厚生年金の制度があるのか、どれだけの期間勤務していたか、毎月の報酬月額はいくらか、などが受給額に大きく影響し、結婚や出産・育児などで家庭に入る可能性の高い女性の受給額が低くなっていると考えられるでしょう。
男女差だけでなく、個人差も見過ごすことができない結果と言えるでしょう。いずれにせよ、現役中と同様の収入を公的年金だけで賄っていくことは、なかなか難しいことと感じた方が多いのではないでしょうか。