一年の計は元旦にあり。

それぞれの抱負を胸に、新鮮な気持ちで新しい年のスタートを切りたいものですね。

家計や貯蓄の計画を立てる方も多いこの時期「今日から家計簿をつけ始める!」という方もいらっしゃるでしょう。

家計簿経験者のみなさんの中には、「つけたことはあるけど続かなかった」「面倒でやめた」という人は多いのではないかと思います。

家計簿をつけるには手間も時間もかかるのに、家計簿をつけたことで家計が改善しなければ、なんのために家計簿をつけているのか疑問に思うでしょう。

そこで、効果のある家計簿のつけ方と、さらには家計簿をつけなくても貯蓄ができる方法をお伝えします。

「ざんねんな家計簿」は、もうやめよう

家計簿をつける目的は、お金の流れを把握して家計改善に役立てるためです。次の項目に当てはまっていた場合は、ちょっと残念です。家計簿をつけている意味がないので、今すぐやめた方がいいでしょう。

  • ただ記録しているだけで見直さない
  • 家計簿をつけることがストレスになっている
  • 家計簿をつけても効果を感じない
  • 家計簿をつけることが目的化している

家計簿は「つけただけ」ではただの記録です。そのあとに見直しをして、問題点を洗い出し、改善をすることで、家計簿は意義のあるツールとなります。

家計簿をつけてもなんの効果もないという人は、次の「効果のある家計簿のつけ方」を実践してみましょう。

効果のある家計簿のつけ方

家計簿をつける目的は、“お金の流れを把握して家計改善に役立てるため”でしたね。ということは、お金の流れを把握できたら、もうつける必要はないということです。

家計簿をつける目的は、次の4つを把握するためです。

  • 手取り収入(可処分所得)
  • 毎月の支出(費目ごと)
  • 毎月の収支(いくら黒字かいくら赤字か)
  • 大きな出費があったか

まずは半年ほど家計簿をつけてみましょう。月によって多少の偏りがあっても、その家庭の支出の傾向が見えてくると思います。

半年続けて毎月の支出に大きな変化がなければ家計簿をつけるのをやめても問題ありません。家計簿をつけてデータを得られたら、そこから問題点を探ります。

毎月の収支がぎりぎりだったり、赤字になっていたら、何に使い過ぎているのかを見つけなければなりません。しかし、比較するものがないとなかなか気付くのは難しいでしょう。

総務省の家計調査から「二人以上の世帯の家計収支(平均)」、および消費支出の内訳を見ていきます。図をごらんください。

【図】二人以上の世帯のうち勤労者世帯の家計収支

出典:総務省「家計調査年報(家計収支編)2019年(令和元年)|家計収支の概況」より抜粋

 

 

【図】消費支出の内訳

※2020年のデータは、新型コロナウイルス感染症の影響によって消費支出が減るなど、特徴的であるため、2019年のデータを使っています。

世帯の人数や収入、家族構成で支出は大きく変わってくるので、あくまでも一例としてみていただきたいデータですが、費目の割合は参考になると思います。

食費の割合が著しく多い、使途不明の支出が多いなど、グラフにして“見える化”することで、問題点に気付くことができます。

あとは、そこを改善していけばいいわけですが、そこが一番難しいところでもあります。しかし、問題を意識できれば変えることができます。たとえば外食を控えることを意識すれば、食費の金額は変わってくるはずです。

そうしたことが家計簿によって見えてくれば、改善するモチベーションは上がるでしょう。