「年収1000万円vs600万円世帯」おもな違いは?
まず注目したいポイントは、女性の有業率です。年収1000万円世帯の69.6%に比べて、年収600万円世帯は54.8%。共働きの率が一定数影響していそうですね。
平均年齢は1000万円世帯の方が若干高いので、子どもに手がかからなくなり、妻が働ける環境が整いやすいのかもしれません。
いずれにしても、女性が働くことで年収アップは期待できそうだと読み取れます。
次の注目ポイントは、平均貯蓄額です。どちらの世帯でも、平均負債額は約900万円。年収に約400万円もひらきがあるのに負債額がほぼ同じということは、借り入れ率に違いが出てしまいます。
実際に純貯蓄額を見てみると、年収1000万円世帯は871万円、年収600万円世帯は279万円。この違いも「年収1000万円vs600万円世帯」で見逃せないポイントですね。
純貯蓄額を増やす方法は?
住宅ローンなどの負債を抱えたままでは、純貯蓄額をあげるのは現状難しいです。
だからといって貯蓄を切り崩して繰り上げ返済すれば、将来の利息は抑えられても貯蓄額が目減りします。すでに借入金のある世帯が純貯蓄額をあげるには、年収アップを目指すしかないのでしょうか。
先述のとおり、女性の有業率を上げるのも一つの選択肢だといえます。ただ子どもの年齢や夫の働き方(夜勤や転勤族など)によっては、難しい世帯があるのも事実。
そこで選択肢になるのが資産運用です。「怪しげな勧誘」「お金持ちだけが余裕資金でできるもの」などのマイナスイメージがあるかもしれませんが、今は政府が後押しするiDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)やつみたてNISAなど、比較的安心できる金融商品もあります。
先ほどの調査結果で、預貯金以外に生命保険や有価証券に分散する人が多いことからも、これからは資産運用をお金の置き場所にする人が増えていくでしょう。