厚生年金「いくら払って、いくらもらえる?」

厚生年金の保険料は、収入によって決められます。

正確には「標準報酬月額」や「標準賞与額」に18.3%をかけて算出します。事業主と折半するため、この半額が納める厚生年金保険料となるのです。

標準報酬月額とは、月給額を32等級に区分し、その等級に該当する金額のこと。ここでは目安として、等級が10、20、30の人の厚生年金保険料をご紹介します。

【等級(標準報酬月額):厚生年金保険料】

  • 等級10(16万円):1万4640円
  • 等級20(32万円):2万9280円
  • 等級30(59万円):5万3985円

これらを納付することで、将来厚生年金が受給できるようになります。では今のシニア世代はいくらぐらいの厚生年金を受給しているのでしょうか。民間企業の会社員が受け取る、厚生年金保険(第1号)の年金月額を見ていきます。

厚生年金保険(第1号)の受給額事情

全体平均年金月額:14万4268円

  • 男子平均月額:16万4770円
  • 女子平均月額:10万3159円

厚生年金保険(第1号)年金月額分布

平均月額の男女差は約6万円

同じく厚生労働省の「国民年金事業年報 令和元年度」によると、厚生年金の平均受給額は月額14万4268円でした。ただし男性16万4770円、女性10万3159円と差が見られます。

※厚生年金保険(第1号)の年金月額には、国民年金(基礎年金)部分が含まれます。

これは男女差というより、収入の差が年金額に表れたといっていいでしょう。女性は男性に比べ、出産や育児で離職したりキャリアダウンしたりすることが多いです。今のシニア世代は共働きも少なかったので、自然と差が開いてしまったのでしょう。

自分が今の働き方で同じように年金保険料を納めていったとき、いくらの厚生年金を受け取れるのか。これは現在のシニア世代の平均を参考にするよりは、ねんきんネットなどで試算する方が近道になりそうです。