50代で貯蓄2000万円を達成している世帯も?

2019年には、金融庁が「老後に2000万円不足する」と発表した、いわゆる「老後2000万円問題」が話題になりました。

あくまでもモデルケースでの試算なので、すべての世帯で年金以外に2000万円必要というわけではありません。しかし一つの目安にはなるので、50代で2000万円の貯蓄を達成した人の割合をみてみましょう。

グラフをご覧ください。

【グラフ】50代世帯「貯蓄2000万円」を達成しているのは何割?

50代で2000万円以上を貯蓄できている世帯は約28%。約4世帯に1世帯が2000万円の貯蓄を達成できているというのは、少し驚く結果ですね。1703万円という平均値では、なかなかつかめなかった現状です。

もう一つ注目したいのは、100万円未満の世帯が9.7%いるのに対し、4000万円以上の世帯も10.9%と同程度いる点です。プレ年金世代である50代の貯蓄事情は、このように二極化している様子も特徴だと言えそうです。

50代の「貯蓄の内訳」を深掘り!

50代二人以上世帯の平均貯蓄額は、1703万円でした。これをさらに細かくみていきましょう。

■50~59歳二人以上世帯の「貯蓄の内訳」

  • 通貨性預貯金:522万円
  • 定期性預貯金:489万円
  • 生命保険など:398万円
  • 有価証券:221万円
  • 金融機関外:73万円

流動性のある通貨性預貯金だけでなく、生命保険や有価証券などでも満遍なく貯蓄している様子がわかります。50代は教育費など目先に使う支出が多いので、ある程度は通貨性預貯金に入れておく必要があるのでしょう。

しかし老後資金など、すぐに使わない資金は定期性預金や有価証券などに分散することで、効率よく貯めていけます。