少子高齢化社会が進んでいると話題です。2020年の国勢調査では、15歳未満人口の割合は世界で一番低く、65歳以上人口の割合は世界で一番高い結果となりました。これは私たちの生活にどんな影響を与えるのでしょうか。

財務省によると、2017年時点で65歳の人口は3516万人(総人口の27.7%)。つまり、勤労者2人で高齢者(65歳以上の年金受給者)1人を支えていることになります。

2025年には65歳以上の人口が3677万人(総人口の30%)となり、勤労者1.8人で高齢者1人を支える試算となります。勤労者は減少する一方で、医療費や介護費は増加するでしょう。これにより、今後年金額が調整される可能性は高まります。

年金額が減る可能性が高い少子高齢化社会で、豊かな老後を築くにはどうしたらいいのでしょうか(※編集部注)。今のシニア世代の年金も参考にしながら検証していきます。

【※参考記事】50歳を超えてから「月30万円の不労所得」を作る4つの方法

【厚生年金・基礎年金】シニア世代の年金受給額はいくら?

「日本の公的年金制度は2階建て」などと呼ばれますね。図でイメージしていただけるかと思います。

【図】日本の年金制度は2階建て

職業や働き方によって、加入する年金制度は変わります

では、基礎年金(国民年金)・厚生年金の受給額事情を見ていきましょう。厚生労働省年金局「令和元年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」を参考にします。

【厚生年金保険(第1号)の平均年金月額】

※含む国民年金(基礎年金)月額

  • 65~69歳:14万2972円
  • 70~74歳:14万6421円
  • 75~79歳:15万1963円
  • 80~84歳:16万575円
  • 85~89歳:16万3489円
  • 90歳以上:16万1044円

【国民年金(基礎年金)の平均年金月額】

  • 65~69歳:5万7108円
  • 70~74歳:5万6697円
  • 75~79歳:5万5922円
  • 80~84歳:5万6572円
  • 85~89歳:5万5175円
  • 90歳以上:4万9232円

シニア世代の国民年金月額はおよそ5万円、厚生年金月額は14万~16万円ほどが平均額のようですね。

ライフスタイルや健康状態により「日常生活」や「ゆたかな暮らし」に必要な金額は変わってくるでしょう。老後までにどのくらい貯蓄しておけばよいか、なかなか見当がつきにくいかもしれませんね。

次では老後の支出の中でも、「シニアの住まい」にまつわる費用にフォーカスしてみます。