老後資金はいくら必要になりそうか
「夫が厚生年金、妻が国民年金」の、男女それぞれの平均月額を受給する世帯を想定して、老後を25年暮らす場合に必要となる資金を計算してみましょう。
夫婦合算の年金額:21万8469円
- 厚生年金(男子平均):16万4770円
- 国民年金(女子平均):5万3699円
平均的な消費支出額:22万7347円
将来の不足金額(65歳~90歳までの必要老後資金)
(21万8469円―22万7347円)×12ヶ月×25年=マイナス約266万円
これ以外に介護費用約500万円を人数分、賃貸暮らしの場合は「月約4万円×25年=約1200万円」を上乗せして準備していく必要がある、という計算になります。
これらを「マイナス約266万円」に上乗せすれば、将来の老後資金として「年金以外に約2000万円、ないしはそれ以上が必要」という計算に。賃貸物件の家賃には地域差がある点や、介護費用については要介護度によって必要額が変わってくる点も留意しておきたいところですね。
老後のための「嬉しい福袋」を、自分で作っていこう!
今回は、国民年金・厚生年金の受給額事情をながめてきました。
公的年金だけを頼る老後の暮らしに不安を覚える方は、もはや多数派ではないでしょうか。とはいえ、2000万円、ないしはそれ以上ともいわれる老後資金を、一朝一夕で用意できるご家庭はごく少数派でしょう。日頃の貯蓄を「老後のための嬉しい福袋」とするために、今からできる工夫を考えていきたいものですね。
その一つとして挙げられるのが、お金に働いてもらう、資産運用の検討です。「長期、かつ複利運用」の活用を検討してみるとよいですね。「複利」とは「利息に対してさらに利息がつく」しくみです。
一例として、「毎月2万円・年率6%複利・30年間の積立」が継続できた場合、元金の720万円が2009万円まで増える計算となります。これはまさに資産運用の福袋ですね。
最適な金融商品や運用スタイルは人によって異なります。まずは情報収集からスタートしましょう。ご自身に合った「お金の育て方」が見つかるきっかけとなるかもしれません。