未婚、離婚、死別…それぞれの年金「平均月額」は?
老後の生活の柱となるのは「年金」です。まずは参考までに、今のシニア世代の平均年月額を確認しましょう。
少し前の資料になりますが、厚生労働省の「平成29年老齢年金受給者実態調査(特別集計)」から、配偶者がいない女性の平均年金月額について「未婚・離婚・死別」ごとに確認します。
【配偶者なし世帯(女性・65歳以上)】平均年金月額
- 未婚:11万9000円
- 離婚:8万3000円
- 死別:12万1000円
未婚の女性の年金月額はおよそ12万円。一方で、離婚の女性はひと月8万円台とその差は約3万円です。離婚の女性の場合、結婚や育児、介護などで離職したり、扶養内で働いたりされる方が多いのが影響しているでしょう。
日本の年金は、国民年金と厚生年金の2階建てです。20歳以上60歳未満の方は原則加入する国民年金と違い、厚生年金は加入月数や収入に応じて将来の受給額が異なります。
同調査より、それぞれの現役時代の経歴をながめてみましょう。
【配偶者なし世帯(女性・65歳以上)】現役時代の経歴類型
未婚
- 正社員中心:52%
- 常勤パート中心:9%
- アルバイト中心:1%
- 自営業中心:7%
- 収入を伴う仕事をしていない期間中心:2%
- 中間的な経歴 :9%
- 不詳:19%
離婚
- 正社員中心:29%
- 常勤パート中心:21%
- アルバイト中心:3%
- 自営業中心:10%
- 収入を伴う仕事をしていない期間中心:4%
- 中間的な経歴 :15%
- 不詳:17%
死別
- 正社員中心:17%
- 常勤パート中心:12%
- アルバイト中心:3%
- 自営業中心:20%
- 収入を伴う仕事をしていない期間中心:18%
- 中間的な経歴 :10%
- 不詳:20%
※「正社員中心」とは20~60歳までの40年間のうち、20年を超えて正社員だった者(他についても同様)。
未婚の女性の半分以上が正社員です。一方で離婚の方はおよそ3割が正社員で、常勤パートがおよそ2割。一度離職した後に子育てをしながら再就職するのは難しいと分かります。
現役時代の働き方や収入が、将来の年金に影響することは特に女性は知っておきたいところです。先ほどの平均月額は今のシニア世代のもの。働く世代が老後になる頃にはこれよりも下がる可能性があります。
まずは毎年誕生月に届くねんきん定期便で、ご自身の年金額を確認しましょう。