公的年金は、2カ月に一度、偶数月の15日に支給されます。2021年さいごの年金支給日は「12月15日」です。

さて、働き盛りの現役世代には、毎年誕生月に「ねんきん定期便」が届きますね。ここで50歳未満の方が確認できるのは「これまでの加入実績に応じた年金額」です。実際の年金生活では、どのくらい受給できそうか、と不安に感じる方も少なくないでしょう(※編集部注)。

年金世代の「いまの受給額」を知ることは、老後の暮らしを考えるうえで参考になるでしょう。そこで本日は、国民年金・厚生年金の受給額事情の平均と実態についてお話しします。

【※参考記事】「基礎年金と厚生年金」結局いくらもらえるの?

まずは年金制度の仕組みを整理

私たちの年金制度は「2階建て」などと呼ばれ、国民年金・厚生年金の2つの制度から構成されます。下の図でイメージしてください。

つぎに、国民年金と厚生年金に分けて平均の受給額を確認します。

国民年金「いまの受給額」

1階部分の「国民年金」の受給額を見ていきましょう。厚生労働省の「国民年金事業年報 令和元年度」によると、国民年金の平均受給額は月5万5946円です。

男女別にみると、男性は5万8866円、女性は5万3699円となり、いずれも平均月額は5万円台。

国民年金保険料は全員一律です。保険料を20歳から60歳までの全期間(40年)納めた場合、老後に満額を受け取れます(2021年度の月額は6万5075円)。

平均の受給額は5万円台ですので、40年全期間納めていた人ばかりではない、ということが分かりますね。