年金生活に「プラスアルファ」のゆとりを作るためには

サラリーマンが年金額を増やす方法のひとつとして「収入アップ」が考えられますが、やはりそれも限界があるでしょう。そこで考えたいのが、「繰下げ受給」「自分で老後の資金を積み立てる」などの方法ですね。

年金の繰下げ受給

「原則65歳」である老齢年金の受け取りスタートを後ろ倒しにすることで、受給額を増やす方法です。

年金受給開始を1カ月延ばすごとに、年金額が0.7%増えます。2022年4月より、繰下げ上限年齢が現行の70歳から75歳に引き上げられます。仮に75歳まで年金受給を遅らせた場合、増額率は84%まであがります。

ただし、一度繰下げ申請すると、その後の変更や取り消しはできません。活用を考えた場合は、受給開始までの生活費、そしてご自身の健康状態と相談しながら慎重に判断することが必要でしょう。

老後の資金を「自分で積み立てる」

iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)や個人年金保険などの「私的年金制度」や、つみたてNISAなどを組み合わせながら、コツコツ老後資金を作っていく手もあるでしょう。

iDeCoは毎月の掛金が全額所得控除されます。また、年金として受け取る場合は「公的年金等控除」、一時金として受け取る場合は「退職所得控除」の対象となります。個人年金保険で毎月年金資金を積立てる場合、「個人年金保険料控除」も利用できます。また、つみたてNISAは投資信託の運用益が非課税となる制度です。

※iDeCo・個人年金保険・つみたてNISAには、それぞれ、上限額・控除の条件などが定められています。詳細はご確認ください。