早いもので、2021年も、もう師走。
この時期の風物詩である「新語・流行語大賞」の年間大賞には、大谷翔平選手の偉業を示す「リアル二刀流/ショータイム」が選ばました。日本中が元気をもらいましたね。
一方、サラリーマンの悲哀をテーマに公募される「サラリーマン川柳」ってご存じですか?その時々の世相が絶妙に詠みこまれており、しばしば話題になります。
過去の優秀作品の中には、「脳年齢 年金すでに もらえます」(第20回・1位)といったものも。
さて、働き盛りの現役世代。とくに50代を過ぎた頃から、リタイヤ後の暮らしや老後の年金(※編集部注)について視点が向くようになる方も多いでしょう。
今回は、この年金にまつわるお話、その中でも会社員の厚生年金「ひと月10万円未満」となるケースについて見ていきます。
【※参考記事】 厚生年金「いくらもらえそう?」給与から目安が分かる早見表
厚生年金「月額10万円未満のケース」全体の何割?
さっそく、民間企業の会社員が受け取る厚生年金(※)の月額をみていきます。厚生年金受給額は払った保険料や厚生年金加入期間によって変動するため、個人差が大きいことが特徴です。
厚生労働省年金局「令和元年度厚生年金保険・国民年金事業年報」を参考にします。
※厚生年金の加入者は第1号~第4号被保険者に区分されています。そのうち民間企業で働く人は「第1号被保険者」です。
【男女別年金月額階級別老齢年金受給権者数】
- 男子平均月額:16万4770円
- 女子平均月額:10万3159円
全体平均月額:14万4268円
厚生年金月額10万円未満の人は、男子は10.5%、女子は49.9%、全体では23.6%の割合となります。女性の受給額は男性よりも低めです。
女性は家庭状況に合わせて働き方を調整する人の割合が多いことが、この平均額の男女差の背景にあるでしょう。出産・育児・介護といったライフイベントの影響を受け、年収が下がったり、厚生年金加入期間が短くなったりします。
女性の社会進出が進むいま。現役世代が年金を受給するころには、この男女差は縮まっていくことが推測されます。