最近、インスタグラマーやYoutuberが、
『「S&P500」のインデックスファンドさえやっておけば、投資は大丈夫!』
といった情報を発信する様子をしばしば見聞きします。
インデックスファンドはコストが安い分、よくも悪くも「S&P500」という株価指数に連動してしまいます。さらに、S&P500はアメリカ一国集中のため、「資産分散」の観点ではあまり良いとは言えないでしょう。
また、ハイテク株の成長株に投資をしたいのであれば、NASDAQ100やハイテク株式に特化したアクティブファンドに投資をするほうが高いリターンを望める場合が多いです。
いずれにせよ、資産運用には「これをやれば大丈夫」という正解はありません。
では、働き盛りの「40代~50代世帯」が資産運用を行ううえで、どのようなポイントをおさえていけばよいでしょうか。
今回は貯蓄事情の変化にフォーカスしていき、最後に資産運用のコツをお伝えしていきます。
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金融資産の平均「40代から50代で1.7倍に」
金融広報中央委員会が公表する「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和2年)」の結果から、40歳代・50歳代世帯の金融資産保有状況を見ていきます。
二人以上・金融資産を持たない世帯を含む「金融資産保有額」分布
【40歳代→50歳代】
- 金融資産非保有:13.5%→13.3%
- 100万円未満:8.7%→6.4%
- 100~200万円未満:6.5%→5.3%
- 200~300万円未満:7.3%→5.3%
- 300~400万円未満:5.1%→2.8%
- 400~500万円未満:5.4%→3.4%
- 500~700万円未満:8.7%→8.3%
- 700~1000万円未満:9.0%→9.2%
- 1000~1500万円未満:12.7%→11.7%
- 1500~2000万円未満:7.3%→5.7%
- 2000~3000万円未満:5.1%→10.8%
- 3000万円以上:7.6%→13.8%
- 無回答:3.1%→3.9%
平均:1012万円→1684万円
中央値:520万→800万円
※平均は一部の大きな数字に引き上げられる傾向があります。ここでは中央値が参考となりやすいでしょう。
40代から50代にかけて、金融資産保有額の中央値は1.5倍、平均は1.7倍になっています。
金融資産の種類別内訳についても、40歳代・50歳代、それぞれの平均額をもとに見ていきます。