「現在(いま)」の収入は、「将来(老後)」の収入でもある
民間企業の平均給与を、企業の規模別に眺めてきました。企業規模の大きさと給与は、おおむね連動しているといってよいでしょう。
転職をしながらのキャリア形成を計画されている方は、ここまでのデータを参考にしていただくとよいかもしれませんね。
ちなみに「現在(いま)」の収入は、「将来(老後)」の収入にも影響するということは、皆さんご存知でしょうか。
会社に務める従業員などが受け取ることになる厚生年金は、国民年金に上乗せする形で報酬比例の年金を支給する制度です。
そのため、勤務先にそもそも厚生年金の制度があるのか、どれだけの期間勤務しているか、毎月の報酬月額はいくらか、などが受給額に大きく影響する仕組みとなっています。
いまさえよければ…ではなく、老後の生活もイメージすることができれば、より安心した人生設計が立てられるかもしれませんね。
お金にも働いてもらう
低金利時代と呼ばれるいま、預貯金で漠然とお金を持ち続けていても、受け取る金利はほんのわずか。お金を「増やす」ことには繋がりにくいといえるでしょう。
そこでぜひ視野に入れていただきたいのが「お金に働いてもらう」という発想、つまり「資産運用」のスタートです。将来、公的な年金だけに頼らず、自助努力で資産を増やしていければ老後の安心につながるでしょう。
資産運用には「長期・分散・積立」という3つのキーワードがあります。
貯蓄とは異なり、資産運用には元本保証はありません。そのため、集中的に投資をするのではなく、リスクを分散しながら積立を長期間で行えるかどうかがカギを握ります。
時間を味方にできれば、資産運用の結果も期待できる可能性が高まるといえるかもしれませんね。
「今から」準備を始めることができれば、他人の懐事情を気にすることなく、安心したセカンドライフも過ごすことができるでしょう。資産運用でお金に働いてもらうしくみ作りの「はじめの一歩」を、いま、踏み出してみませんか。
参考資料
- 国税庁「令和2年分 民間給与実態統計調査」
- 中小企業庁「中小企業の定義について」
吉田 奈都子