「親が認知症になる前に」子どもの側がやっておくべきこと
ここからは、シニアを見守る「子どもの側」がやっておくべきことをお伝えしていきます。
まずは、親の資産状況を把握することが必要です。思ったより資産が少なかった場合、子どもたちで親の介護費用を負担する可能性も出てくるでしょう。
親子とはいえ、あらたまって相手の「お財布事情」を聞き出すことは簡単ではないかもしれません。とはいえ、知らないままで過ごし、のちのち困るのは子ども自身なのです。
「お金をいくら持っているの?」とダイレクトに訊ねるのは気が引ける……。そんな場合は、シニア世代の出費の「一般的な相場」が分かるように、会話の中に盛り込んで伝えてあげましょう。
- 「老後の毎月の生活費って夫婦2人で約26万円なんだって。お父さんとお母さんはどのくらいかかっている?」
- 「友人の親が介護施設に入ったんだけど、毎月約17万円必要みたい」
- 「同僚のお父さんが亡くなったんだけど、お葬式代が184万円だったそうだよ。結構お金がかかるものなんだね」
といった感じですね。
くれぐれも、いきなり切り出すのは避けましょう。会話の中に自然に盛り込むことから始めてみてください。親御さんを思う気持ちは、きっと伝わるはずです。