「国家公務員アニメ化プロジェクト、始動!?」
そんな見出しで始まる、内閣官房のホームページをご覧になったことはありますか。そこでは「こちら国家公務員」という、実在する職員をモデルにしたアニメタッチな各省の登場人物を紹介しています。
アニメ化プロジェクトは存在しないというオチですが、日本のために頑張るキャラクターに親しみが持てました。国家公務員といえば、景気に左右されず安定しているという反面、多忙なイメージという方も多いはず。
今回は、保険会社で勤務経験があり老後資金の相談にも多くのってきた筆者と、国家公務員の退職金が民間企業と比べどうなのか、「平均2000万円」を超えているのかも見ていきましょう。
公務員にはどんな種類があるの?
まずは、公務員にどんな種類があるのかチェックしましょう。
大きく分けると「国家公務員」と「地方公務員」の2種類があります。人事院の「給与勧告の仕組みと本年の勧告のポイント」(2021年8月)によると、国家公務員の総計は334万5000人で、うち地方公務員は275万7000人、国家公務員は58万8000人です。
- 国家公務員:省庁職員、自衛官、大使、裁判官、国会議員、検察官等
- 地方公務員:市区町村・役場職員、教員、警察官、消防官、自治体の議員等
どの職種もよく耳にするものや、お世話になっているものばかりですね。
国家公務員の平均退職金はいくら?
それでは、国家公務員の退職金が平均2000万円を超えているのかみていきましょう。内閣官房公表の「退職手当の支給状況(令和元年度退職者)」によると下記の通りです。
常勤職員
全体の平均支給額:1082万2000円
- 定年:2090万6000円
- 応募認定(※1):2588万1000円
- 自己都合:316万1000円
- その他(※2):201万6000円
※1「応募認定」は45歳以上(定年60歳の場合)の職員を対象にした早期退職募集制度のことで、自己都合退職よりも割増された退職金が支給されます
※2「その他」には、任期制自衛官等の任期終了(常勤職員)や死亡等による退職が含まれています。
常勤職員のうち「行政職俸給(一)適用者」(一般行政事務を行う職員)
全体の平均支給額:1548万円
- 定年:2140万8000円
- 応募認定:2278万円
- 自己都合:362万7000円
- その他:265万8000円
国家公務員の退職金は、定年もしくは応募認定の方であれば平均2000万円を超えていることがわかりました。
民間の会社員の平均退職金はいくら?
では、次に会社員の退職金をみていきましょう。
厚生労働省の「平成30年就労条件総合調査 結果の概況(一時金・年金)の支給実態」によると、退職者1人平均退職給付額(勤続20年以上かつ45歳以上の退職者)下記の通りです。
【大学・大学院卒(管理・事務・技術職)
定年:1983万円
会社都合:2156万円
自己都合:1519万円
早期優遇:2326万円
高校卒(管理・事務・技術職)
定年:1618万円
会社都合:1969万円
自己都合:1079万円
早期優遇:2094万円
民間会社員の平均退職金は、会社都合や早期優遇では2000万円を超えているケースがありますね。
早期優遇で退職し、その後新たにお仕事を始めない場合は、公的年金を受け取れる65歳までは退職金や貯蓄を切り崩していくことになります。定年の退職金に比べて金額は大きいですが、注意が必要でしょう。
学歴や職種の差で退職金に違いはありますが、いずれのケースも定年退職では2000万円に届いていないことがわりました。国家公務員の退職金は民間企業と大きくかけ離れることがないように調整が入りますが、現状ではわずかに国家公務員の方が多いようです。
まとめにかえて
国家公務員と民間企業の退職金を眺めてきました。この退職金があれば老後は安心なのでしょうか。2019年6月、金融庁のレポートを発端に広まった「老後2000万円問題」を振り返ってみましょう。
「夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯」では、65歳から95歳までの30年間に生活費が2000万円不足する、という試算が出されました。このモデル夫婦の年金収入は20万9198円、支出が26万3718円とされ、老後を30年と仮定した場合、約2000万円の不足がでるという計算です。
この試算には、持ち家であることが想定されていたり、介護費用が含まれていなかったり、というようないくつかの盲点があります。
よって、老後の資金が2000万円では足りない方もいます。国家公務員で退職金を2000万円以上もらっていたとしても安心とは言い切れません。
年金収入やライフスタイルは人それぞれですので、2000万円は目安と考え、ご自身の老後に必要な金額を知っておくと安心ですね。
資産運用で効率よくお金を育てることも視野に入れるとよいかもしれません。まずは情報収集から!マネーセミナーや無料相談などを活用してみてくださいね。
