株式市場の振り返り-円高で日経平均株価は続落するも、売り一色の様相は見られず
2017年1月24日(火)の主要指標(カッコ内は前日終値比)
- 日経平均株価 18,787円(▲103円、▲0.6%) 続落
- TOPIX 1,506.3(▲8.3、▲0.6%) 続落
- 東証マザーズ総合指数 979.0(+6.7、+0.7%) 3日続伸
東証1部上場銘柄の概況
- 値上がり銘柄数:802、値下がり銘柄数:1,084、変わらず:116
- 値上がり業種数:5、値下がり業種数:28
東証1部の出来高は18億6,688万株、売買代金は2兆2,757億円(概算)となり、ともに前日から微増となりました。決して薄商いではありませんが、トランプ相場で売買代金が連日3兆円を超えていた時と比べると物足りなさがあることは否めません。
そのような中、トランプ大統領が日米貿易不均衡に対する不満を述べたこと等から112円/ドル台の円高が進み、日経平均株価も安く推移しました。ただ、取引時間中には一時プラス転換する場面もあり、売り一色という状況ではなかったようです。ただ、大引けに掛けて売りが優勢となった結果、終値はほぼ安値引けに近く、続落となりました。
為替相場の動きが気になりますが、決算発表シーズンが始まったことで、25日(水)以降に相場の転換点があるのか注目されます。特に、小幅ながら通期見通しを上方修正した日本電産(6594)の値動きが、相場全体を占うことになるかもしれません。
東証マザーズ総合指数はコツコツと3日続伸、材料不足の中で健闘の兆し
東証マザーズの出来高は6,243万株、売買代金910億円となり、いずれも前日より増加しました。特に目立った材料が出たわけではありませんが、主力株を中心に買い戻しが出たと考えられます。
総合指数も気が付けばコツコツと3日続伸となりました。この勢いが続くかどうかは、早期に有望な物色テーマが登場するか否かにかかっていると言えましょう。
ファストリ株が連日の大幅下落、逆に日本電産が連日で年初来高値を更新
個別銘柄では、ファーストリテイリング(9983)が連日の大幅下落となり、エーザイ(4523)、ホンダ(7267)、オリンパス(7733)なども値を下げました。
また、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)など銀行株も大幅安となり、東芝(6502)や任天堂(7974)も冴えない動きとなっています。さらに、前日に決算発表を行った安川電機(6506)は急落となりました。
一方、決算発表を控えた日本電産(6594)が連日で年初来高値を更新し、キーエンス(6861)も再び高値を更新しました。また、下落が目立った自動車株では、唯一スズキ(7269)が値を上げて孤軍奮闘となっています。
新興市場では、Gunosy(6047)、モルフォ(3653)、アカツキ(3932)などが大幅上昇となり、串カツ田中(3547)も久々に急騰となりました。
一方、UMNファーマ(4585)は連日で年初来安値を更新しており、医薬バイオ関連銘柄への逆風が続いているようです。
青山 諭志